58話:水鏡先生曰く、劉備に足りない人物って誰の事?

2015年4月3日


 

水鏡先生

 

童子の導きで、水鏡先生と呼ばれる高名な学者に出会った

劉備は、そこで、あなたには人材が不足していると

衝撃的な事実を告げられます。

 

しかし、劉備は、自分には、張飛関羽、趙雲のような武官

そして、縻竺や孫乾、のような文官もいますと反論します。

 

それに対して、水鏡は目を鋭くして説きました。

 

「確かに、将軍には、有能な人材がおります、、ただ、彼等は、

起きた事態に対応できる人々であり、

世の中の時流を読み、流れを造っていく人材ではありません。

だからこそ、将軍は土台を造る事が出来ず、

今も人の世話になり流浪しているのです、違いますかな?」

 

前回記事:57話:劉備はどうやって三国志界の天才軍師・諸葛孔明を手に入れたの?

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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劉備は当てはまり返す言葉が見つからない

雷怖くない 能ある劉備

 

劉備は愕然としました、返す言葉もありません、、

劉備を含め、その配下は、乱世の流れに翻弄され、

 

それを必死に切り抜けて生きてきただけで、

長期の展望は何も持っていなかったのです。

 

漢の高祖の優秀な3人

陳平 劉邦

 

「例えば、アナタの御先祖の漢の高祖は、

䔥何(しょうか)、韓信(かんしん)張良(ちょうりょう)という

時流を読み、流れを造る人材を得て項羽(こうう)を撃破しました。

しかし、将軍の配下には、そのような方がおられません、、」

 

 

「先生の仰っしゃる事が分かりました、しかし、そのような人材は、

どこに行けば得られるのでしょうか?」

 

 

すると水鏡は、地面を指差して笑いました。

 

「それは、この荊州の土地にいます、、

ここは、黄巾の乱以後、戦乱を逃れた高名な人材が多く隠れ住んでいます」

 

 

「できますれば、その人材の名前を教えて下さいませんか?」

 

劉備が頼みこむと、水鏡は、

 

「臥龍(ふくりゅう)と鳳雛(ほうすう)、そのいずれか一方でも

手に入れば天下は手の中に落ちたも同然と言えましょう」と答えます。

 

 

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臥龍(ふくりゅう)と鳳雛(ほうすう)ってどんな意味なの?

諸葛孔明

 

臥龍(ふくりゅう)とは、まだ天に昇らず、地に臥している無名の龍の意味、

そして鳳雛(ほうすう)とは、鳳凰の雛(ひな)の意味で、つまりあだ名です。

 

 

劉備は、さらに、図々しくも彼等の本名を聴きたがりますが、

水鏡は、「良き哉、良き哉、」と言うだけで何も答えませんでした。

 

臥龍(ふくりゅう)って誰の事?

孔明南東の風

 

実は、この中の臥龍こそ、三国志のスーパースター

諸葛亮孔明(しょかつりょう・こうめい)の事ですが、

この時点で、劉備はそれを知る由もありませんでした。

 

 

 

自分が足りない人材が分かった劉備

劉備に足りないもの 三国志

 

まあ、いずれにせよ、この日、劉備は自分に足りない人材を

水鏡によって教えられたのです。

 

 

20年以上も戦場に身を置いて、こんなうっかりミスをしていたとは、

劉備は何と、呑気な男なのでしょうか。

 

とまれ、この日より劉備は流浪の人生に終わりを告げて、

三国志の一角、蜀の皇帝への道を駆けあがっていきます。

 

 

耳で聞いて覚える三国志

 

次回記事:59話:文武両道、義侠心に厚い漢 徐庶(じょ しょ)は劉備と出逢う

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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