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楚漢戦争

樊噲(はんかい)とはどんな人?肉屋の主人から劉邦の親衛隊隊長として楚漢戦争を戦い抜いた豪傑




樊噲(はんかい)

 

三国志で肉屋の主人と言えば漢の大将軍になった何進(かしん)を思い出します。

彼は妹が霊帝(れいてい)に気に入られた事で、立身出世を果たします。

何進は大将軍にまで出世するも、宦官に殺されて彼の人生は幕を閉じます。

今回紹介する樊噲(はんかい)も肉屋の主人として働いておりました。

しかし、同郷の劉邦が挙兵すると彼も一緒に参加します。

劉邦(りゅうほう)と共に付き従った事で彼の運命を大きく変化し、

歴史に名を刻むことになります。

 

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肉屋の主人として家業を営む

 

樊噲は劉邦と同じく沛出身の人です

彼は朝早く山に入って、山野を駆け回って狗(いぬ)などを捕獲。

その後家に帰って解体して店頭に並べ販売する

肉屋の主人として真面目に働いていました。

劉邦とは親しい間柄で何度も共に飲み歩いたり、遊びに行ったりしている仲間でした。

 

 

呂雉の妹を嫁に迎える

 

樊噲は毎日を勤勉に仕事に従事していたある日、

劉邦が富豪の呂氏の娘呂雉を嫁にもらいます。

樊噲は大いに喜び、彼を祝います。

劉邦が結婚して数ヶ月後、呂雉(りょち)は樊噲を家に呼び

「妹と結婚してくれないかしら」と相談されます。

樊噲は呂雉の申し入れを快諾。

こうして話はとんとん拍子に進み、樊噲は呂雉の妹呂須(りょす)を

嫁に迎える事になります。

この結婚が後の樊噲の運命を大きく分ける事になります。

 

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劉邦の挙兵に参加

劉邦

 

劉邦はその後、沛県の県庁から労働者を驪山(りざん)まで送り届ける

役に任命されます。

彼は労働者を連れて沛県を出発します。

しかし劉邦が連れている労働者たちは驪山に向かう途中に

一斉に逃げてしまいます。

劉邦もその場から逃げ山野に隠れます。

劉邦はその後陳勝・呉広の乱が勃発すると、沛県を乗っ取り挙兵します。

この時樊噲も劉邦に従い挙兵に参加。

劉邦は樊噲を親衛隊の隊長に任命します。

 

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秦を滅ぼし、三つの法を立てる

秦を滅ぼし、三つの法を立てる

 

劉邦はその後各地を転戦しながら兵士を増加させ、ついに秦の首都である咸陽を

陥落させ、秦王嬰を降伏させます。

こうして劉邦は秦を滅ぼす事に成功します。

その後劉邦は秦の宮殿に入り、美女をさらって、酒池肉林を楽しみます。

樊噲は酒池肉林に浸っている劉邦に諫言しますが、聞き入れられません。

そこで樊噲は張良に「王を諫言してくれ」と頼みます。

張良は樊噲の言葉を受け入れ、劉邦に諫言します。

彼は張良の言葉を受け入れ、美女と宴をすぐにやめ、

秦の首都咸陽を出て、覇上へ駐留します。

この地で秦の法を改め三つの法を立てます。

「法は三条のみとする。一つ人を殺した者、二つ人の者を盗んだ者、

三つ人に危害を加えた者」この三つを法に立てます。

劉邦はこの簡単な法を設立した事で関中の民から歓迎されます。

 

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項伯の侠気がきっかけで劉邦は一命を取り留めた

 

劉邦は秦を滅ぼすと、関中の出入り口である函谷関を閉めます。

項羽(こうう)は劉邦が函谷関を閉め、関中に誰も入れないようにした事に

激怒、函谷関を攻撃します。

項羽の軍勢に攻撃された函谷関は、すぐに陥落し、

項羽軍は関中に入ります。

劉邦は項羽が激怒していることに驚き、張良や諸将に相談しますが、

いい案が出てきません。

そんな中、救世主が登場します。

その名は項羽の叔父・項伯(こうはく)です。

彼は以前劉邦軍の軍師である張良に助けられた事があり、

その恩を返すため、夜中に張良の陣営を訪れます。

そこで張良に「明日項羽の軍が劉邦殿の陣を攻撃します。

依然あなたに助けてもらった恩を返すため、知らせに参った」と伝えます。

張良は項伯に「王は関中に賊を入れないために函谷関を閉じたのです。

それ以外に他意はありません。」と説明し、項伯に項羽へ伝えてほしいと

依頼します。

項伯は「分かった。項羽殿には私から伝えるが、劉邦殿ご自身が謝りに

来た方がいい」と告げ、去っていきます。

張良はすぐに劉邦の陣営を尋ね、彼に項伯が語った出来事を話し、

項羽の陣営を尋ね謝った方が良いという事も伝えます。

劉邦は張良の進言を受け入れ、翌日早朝に樊噲や張良、数十騎の護衛を

連れて項羽の陣営を尋ねます。

 

両者の思惑が入り混じった剣舞(けんぶ)

両者の思惑が入り混じった剣舞(けんぶ)

 

劉邦は項羽の陣営を訪れると早速詫びを入れます。

項羽は劉邦の詫びを聞き、彼を許し宴会を開きます。

前夜、項羽の軍師である范増(はんぞう)は劉邦を殺すチャンスだと考え、

彼を宴会で捕え殺すよう項羽に進言します。

しかし項羽は頷かなかったため、范増は項壮(こうそう)に

「宴会が開かれた後、機を見て剣舞を舞って、劉邦を刺せ」と

依頼します。

宴会の場が温まった頃、項壮が突然立ち上がり、剣舞を舞い始めます。

この剣舞に危険を感じた項伯は剣を取って立ち上がり、

項壮と共に舞を始めます。

項壮は劉邦を刺す機会を見計らい、項伯は項壮が劉邦を刺せないよう、

立ち位置を常に変えながら彼をかばいます。

こうして両者の思惑が交差する剣舞が始まります。

 

樊噲の忠義と熱弁によって劉邦の命を救う

樊噲の忠義と熱弁によって劉邦の命を救う

 

張良は宴会を抜け出し、樊噲の元へ向かい、

樊噲と会うと「王が危険な状態だ」と知らせます。

樊噲は張良の言葉を聞き終わる前に、盾を持ち宴会会場へ突撃。

項羽は樊噲の迫力に驚き「何者だ」と怒気を発しながら質問します。

彼は「劉邦の親衛隊長の樊噲だ」と大声で名乗ります。

項羽は彼のしぐさを気に入り、酒と肉を与えます

彼は盾を地に置き、そこで酒と肉を豪快に喰らいます。

この姿を見た項羽は大いに気に入り「まだいけるか」と問います。

樊噲は頷くと再び酒と肉が目の前に現れます。

彼はこの肉と酒を食す前に「項羽殿。沛公は賊を入れないために函谷関を

閉じたのです。それを何者かの讒言を信じて功績のある沛公を殺すなど、

項羽殿の為になりませんぞ」と項羽に説明します。

この言葉に項羽は反論できず、ただ頷くのみでありました。

その後樊噲は厠(かわや=トイレ)に立った劉邦と共に出ていき、

彼を逃がします。

こうして劉邦は何とか一命を取り留める事に成功します。

 

舞陽侯に任命される

舞陽侯に任命される樊噲

 

樊噲は鴻門の会で劉邦を救った後、劉邦と共に各地を転戦します。

彼はどの戦いでも確実に功績を挙げて、次第に劉邦軍で重用されていきます。

樊噲はこうして実績を挙げ続け、劉邦が項羽を滅ぼし天下統一を果たすと

舞陽侯に任命されます。

また呂雉の妹を嫁にもらっていた事と劉邦の独立当時からの家臣であった事が

幸いして、王室からの信頼を寄せられます。

 

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漢に反旗を翻した諸侯を討伐

漢に反旗を翻した諸侯を討伐

 

樊噲は舞陽侯になった後、燕王臧茶(ぞうと)や韓信

劉邦の幼馴染で樊噲の友達でもあった盧綰(ろわん)などの

反乱討伐で活躍し、劉邦から信頼を寄せられます。

こうして漢王朝でも重鎮として重きをなしていく樊噲ですが、彼の運命を大きく

分ける出来事が起こります。

 

劉邦の命令により、捕縛される

劉邦の命令により、捕縛される

 

劉邦は自らの死が近づいてきている事を知り、自らが晩年側室に迎えた

戚(せき)夫人とその子供劉如意(りゅうじょい)が皇后である呂雉に殺される

のではないかと疑います。

そこで劉邦は呂雉の最大の支援者である樊噲を捕えるよう、陳平と周勃(しゅうぼつ)に

命令を出します。

周勃は樊噲を殺せば、後に呂雉の勢力から仕返しを受ける事は

分かり切っていました。

しかし劉邦の命令に背くわけにはいかないので悩みます。

陳平は時間を冷静に計算し、樊噲を捕えます。

その後劉邦が死ぬであろう事を想定して、彼を長安に送ります。

この策は見事に成功し、樊噲は彼が亡くなった後、長安に到着します。

樊噲は捕えらましたが、呂雉によって解放され、元の領地へ戻されます。

元の領地に戻った彼は、漢王朝の政争に巻き込まれず、

平穏な時間を過ごします。

こうして肉屋から劉邦の護衛隊長として楚漢戦争を戦い抜いた豪傑は

二代目皇帝である恵帝の時代に亡くなります。

 

三国志ライター黒田廉の独り言

黒田廉

 

樊噲の息子達は樊噲の死後、悲惨な目に遭います。

呂雉が亡くなると樊噲の息子は呂氏一派と共に滅ぼされてしまい、

樊噲の血筋は絶縁します。

劉邦の盾になって戦い続け、鴻門の会では劉邦を救うため熱弁をふるい

項羽から「壮士」と褒められた樊噲。

呂雉の妹と結婚した事で、繁栄と絶望両方を見る事になった

劉邦の親衛隊隊長は一族が皆殺しにされたあの光景を

あの世でどのように思ったのでしょうか。

「今回の楚漢戦争時代のお話はこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃまたにゃ~」

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

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関連記事:【楚漢戦争】劉邦をイジメ、苦しめた、いじめっ子雍歯(ようし)

 

【劉邦 vs 項羽】
楚漢戦争

 




黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

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