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三国志の雑学

絶対ダメ!三国時代に流行していたドラッグ!?漢方薬を違法ドラッグにした何晏

劉備と曹操




劉備 曹操

 

麻薬や違法ドラッグの事件が後を断ちません。

最近でも、元有名プロ野球選手が、麻薬で逮捕され、そればかりに留まらず、

芸能界全体にも、捜査の手は延びようとしているようです。

このような麻薬、違法ドラッグは、実は三国志の時代にもありました。




その名は、漢方薬 五石散(ごせきさん)

三国志の時代から流行しだした違法ドラッグは、その名を五石散と言います。

五石散は、鍾乳(しょうにゅう)石、硫黄(いおう)、白石英(しろせきえい)、

紫石英(むらさきせきえい)、赤石脂(あかせきし)の5種類の石を

すり潰し酒に混ぜて飲んだもので、元は歴とした漢方薬です。

疫病

後漢の時代の医師、張仲景(ちょうちゅうけい)が傷寒(腸チフス)の

治療薬として開発したとも言われていて、不老不死や虚弱体質の改善に

効果があると考えられていました。

 

また、五石散を服用すると体温があがり、発汗するので、

食事は冷たいものを食べないといけないという決まりがあり、

そこから寒食散(かんしょくさん)と呼ばれたりもしたそうです。

 

関連記事:赤壁の敗戦の原因は腸チフスだった?多くの魏将の生命を奪った伝染病とは?

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漢方薬を違法ドラッグにした何晏(かあん)

かあん04

 

しかし、世説新語における、寒食散論(かんしょくさんろん)と

いう本によると、このような記述が存在します。

 

寒食散は漢の時代からあるが、それを知るものは少なく

やがて、知る者は絶えて、製法を知る人もいなくなった。

だが、魏の尚書、何晏(かあん)が使用して初めて神効をあらわし、

大いに世の中に広まり、お前、寒食散やってる?が挨拶になった

 

寒食散論という書物は、五石散は、漢の時代からあるが、

それを劇的に広めたのは、何晏だと指摘しているのです。

 

ただの漢方薬が劇的に広まるなんて不思議な記述ですので、

何晏は、本来の五石散の成分をいじり、違法ドラッグに変えてしまった

という可能性があるのです。

 

関連記事:何晏(かあん)とはどんな人?三国志一のナルシストで歴史に名を残した男

 

元祖ビジュアル系にして老荘思想のパイオニア何晏

かあん01 曹操と

 

何晏(189?~249年)は字を平叔(へいしゅく)と言います。

彼は、あの大将軍何進(かしん)を祖父に持ちますが、西暦189年、

祖父、何進も父の何咸(かかん)も、宦官勢力によって討たれてしまいます。

 

何晏は、難を逃れた母、尹(いん)氏の手で、宮中で育てられますが、

尹氏の美貌を見初めた、曹操(そうそう)により何晏も我が子同様に、

曹操の屋敷で養育されるようになります。

 

曹操は、才気煥発な何晏を気に入り、

少々の派手な振る舞いも大目に見ていました。

恐らく、父を知らない何晏には、曹操は父のように思えたでしょう。

 

何晏(かあん)は自信に充ち溢れた性格で、また極度のナルシストでした。

元々白かった顔を白粉でさらに白く塗り、女物の衣服をつけて歩き

常に自分の影が崩れないかまで気にしていたようです。

 

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曹丕に睨まれて不遇の時代を経るも曹芳の時代に抜擢

曹丕 残忍

 

しかし、曹一族でもないのに、曹一族のように振舞う何晏を

曹丕(そうひ)は憎み、自身が即位すると重要な仕事には

何晏を就けませんでした。

次の曹叡(そうえい)も、曹丕路線を受け継ぎ何晏は不遇のままです。

 

ですが、西暦239年、曹叡が死んで、曹芳(そうほう)が即位すると

幼少の息子を補佐させようと、曹叡司馬懿(しばい)

曹爽(そうそう)の両名を呼んで後見にしました。

 

たまたま、何晏は曹爽と仲が良かった事から、散騎常侍(さんきじょうじ)、

尚書(しょうしょ)に抜擢され一躍、政界に踊りでるようになります。

 

何晏は、曹爽に吹きこんで、司馬懿を遠ざけさせ、朝廷の実権を

曹爽一派で独占する事に成功します。

 

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長い間、引きこもっている間に磨いた弁舌と老荘思想

photo credit: Pink love via photopin (license)

 

この曹爽一派が洛陽を支配していた西暦239年から249年は、

曹魏の歴史でも、もっとも退廃が進んだ時期になりました。

 

何晏は、清談(せいだん)という言論のレトリックが得意であり、

詭弁を使って、論敵を打ち負かしては拍手喝さいを浴びました。

また、老荘思想を研究した彼は哲学に凝り、朝から晩まで、

仲間と高踏な哲学論争を、酒と違法ドラッグである五石散を片手に、

繰り広げていました。

 

それは、現実政治からの逃避であり、ただ、一日、一日を

虚無的に遊び暮らすという、規律が強い儒教思想から抜け出した

放逸を貪るようなものでした。

 

一方で、戦争が多かった当時、どうなるか分からない明日よりも

今日を楽しもうぜという何晏の思想が、洛陽の若い貴族の男女に受けた

という事も否定できない事実でした。

 

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五石散の副作用とは?

photo credit: B&W Maroon 1 via photopin (license)

 

何晏が成分をいじった五石散は、強い向精神作用を産みだしたようです。

つまり、気分が高揚して、万能感を味わえるハイの状態です。

一方で、副作用として、皮膚が炎症を起してただれたり、

激しい発汗作用を起し、それは、真冬でも褌一枚で

冷たい石に抱きつかないと暑くて眠れない程だったようです。

 

充分に熱を発散しないと生命に関わるケースもあったようで、

ここから、五石散をらす為にく、散歩という言葉が産まれた

というような説もあります。

 

このような事から、中毒者の間では、皮膚炎の刺激から体を守る為に、

広いダボダボな衣服を着る事が流行しました。

また、薬を服用すると体は痩せ、顔は色白になる事から、

五石散を服用出来る程裕福ではないのに、見栄を張り、

ダボッとした服を着て絶食し、街中をふらふらしながら

歩く人間までいたようです。

 

もちろん、何晏ばかりではなく、より強い刺激を求めて、

五石散の成分配合を変える人間もいたでしょう。

 

中には、ヒ素を配合し、激しい中毒症状で突然死する人間も後を絶ちませんでした。

今でもある、粗悪なドラッグを混ぜて、中毒死するケースに似ています。

それでも、五石散が高価で特権階級のステータスである事から

ブームは中々去らなかったのです。

 

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