「人形劇三国志」は1982年から1984年にかけて放送されたNHKの連続人形劇です。「三国志演義」を基にしたストーリーと精密な人形の動きには多くのファンがいます。
その「人形劇三国志」にあの「島田紳助」さんが出演しているのはご存知でしょうか?
今回の記事では「人形劇三国志」における島田紳助さんの役割を探っていきたいと思います。
この記事の目次
「人形劇三国志」とは?
先ずは「人形劇三国志」について解説します。この人形劇は1982年から1984年までNHKにて放送されました。全部で68話あり、「桃園の誓い」から「五丈原の戦い」までの「三国志演義」を基にしたストーリーです。
演義を基にしているものの、子供向けに勧善懲悪を強調しているので、演義よりも蜀中心の物語となっています。
蜀が正義で、魏や呉は悪役のような話になっており、呂蒙など一部の魏や呉の武将はことさら悪く描かれていることもあります。人形は人形劇の代表的作家「川本喜八郎」さんが担当しており、その繊細な動きはまるで実写を見ているようです。
また、「演義」にも「正史」にも出てこないオリジナルキャラも多数出演していますが、その中に「島田紳助」さんを基にしたキャラクターが登場するのです。
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語り手として出演する「紳助・竜介」
「人形劇三国志」には当時大人気だった漫才コンビ「紳助・竜介」の「島田紳助」さん、「松本竜介」さんの二人が語り手として出演しています。「三国志の事なら何でも知っている島田紳助、松本竜介です。」が決まり文句です。
この二人は各回の最初と最後に実写で出演し、その回の物語の解説をしてくれるのです。漫才師らしくギャグを交えたもので、とてもわかりやすく三国志を解説してくれます。また、劇中の人形と紳助・竜介が会話したりするという斬新な演出も盛り込まれています。
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「紳介・竜介」とは?
「紳介・竜介」は島田紳助さんと松本竜介さんが1976年に結成した漫才コンビです。当時は当たり前だった背広姿での漫才をせず、リーゼントとツナギで「ツッパリ漫才」を繰り広げ若い世代に絶大な人気を得ました。テレビや漫才の賞レースでも大活躍し、「漫才ブーム」の中心にいました。
「漫才ブーム」はだいたい1980年から1982年ころと言われていますから、「人形劇三国志」に出演した時は人気が絶頂の時だったと考えられます。しかし、1985年にコンビを解散。島田紳助さんはその後、バラエティータレント、司会者、M-1グランプリ設立などすさまじい人気を誇りました。
しかし、2011年にスキャンダルで引退し、今は悠々自適に暮らしているそうです。松本竜介さんはコンビ解散後は芸人をしながら実業家など様々な職業にチャレンジしたようですが、2006年に若くして亡くなっています。
劇中にも「シンシン・ロンロン」として登場!
紳助・竜介さんは「人形劇三国志」にて語り手として物語の解説をしていきますが、劇中にも登場しています。それが「シンシン・ロンロン」という二人組です。2人は関西弁を操り、当時の中国としては違和感満載の登場人物ですが、その夢は将軍になること。その目標のために様々な勢力で、様々なポジションで働くことになります。
最初は黄巾族に身を投じ、その後董卓や呂布、孫権などいろんな勢力を渡り歩きます。そこでもコメディ的なポジションで、ドジを連発し、勢力を窮地に追い込むことがありました。
色んな武将とも顔なじみで、特に張飛とは昔から知り合いなのですが、何故か蜀には仕官することはかないませんでした。最後は将軍の夢をあきらめ、蜀の成都で屋台を営むことになります。実は二人は物語の最初から最後まで登場する唯一のキャラクターであり、最終回では死んでしまった人物の墓を見ながらしみじみとしたコメントを出してくれます。
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島田紳助さんの現在は?そして今、「人形劇三国志」を見るには
島田紳助さんは今は完全に引退され、ネットを含む各種メディアではお目にかかることはありません。その語り口はとてもファンが多いので、68話全部に登場する「人形劇三国志」は紳助さん初期の語り口を見るには絶好の素材でしょう。
しかし、現在「人形劇三国志」は再放送されることはほとんどないため、今現在視聴するどのようにすればよいのでしょうか。先ずはDVDで見ることが出来ます。かつては全17巻が発売されていて結構高価でしたが、2019年に全5巻に全話収録されたものが再発売されました。
他には「NHKオンデマンド」で見ることが出来ますが、こちらは「NHKオンデマンド」が視聴できる施設に直接出向く必要がありますので、全話見るのは難しいかもしれませんね。いつか全話公式配信されるのを願うばかりです。
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三国志ライターみうらの独り言
島田紳助さんはものすごいたくさんのテレビに出演されていて本当にトークが面白かったのをよく覚えています。「人形劇三国志」ではそのヤンキーぽさが一見ミスマッチですが、意外と合っていてよかったですね。
ぜひ復帰していただいて、「人形劇三国志」について語ってほしいですね。
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