架空戦記
李傕祭り

はじめての三国志

menu

デザイン担当:よりぶりん

呂蒙(りょもう)ってどんな人?男子三日会わざれば刮目して見よ

この記事の所要時間: 349




呂蒙

呉の孫策、そして孫権に仕えた武将、呂蒙(りょもう)

 

三国志演義』を始めとする多くの民間伝承で悪役扱いされることの多い呂蒙ですが、

実際はどのような人物だったのでしょうか?




多くの戦功を上げた名将

孫堅逝く

 

呂蒙の名が歴史の表舞台に現れたのは、呉軍が劉表の配下である江夏太守の黄祖と戦った時のことです。

かつて、黄祖の部下であった呂公が呂蒙の主君である孫権の父、孫堅を弓で射殺していることから、黄祖は孫権にとっての仇敵とされていました。

この戦いで呂蒙は黄祖の配下である陳就を打ち取る戦功を上げ、孫権に賞賛され、出世の足がかりを得ます。

 

荊州を巡る魏と呉の戦いでは、呂蒙は周瑜の配下として戦功を上げ、魏の曹仁を撤退させることに成功。

その後、魏の曹操とことを構える孫権に、大国である魏と争うよりも、劉備配下の関羽に占拠された荊州を奪回して足がかりをすべきであると進言し、関羽の隙を突いて荊州へと侵攻、最終的に関羽とその息子の関平を捕縛して処刑しました。

 

孫権は呂蒙が上げてきた数々の功績に応え、彼を太守に抜擢しますが、まもなく呂蒙は病床に伏すようになります。

孫権は手を尽くして呂蒙の病を回復させようとしますが、その甲斐なく、呂蒙は42歳でその生涯を閉じます。

 

関連記事:赤壁の戦い後の江陵攻防戦(曹仁VS周瑜)

関連記事:荊州争奪戦、荊州がどうしても欲しいんです

関連記事:蜀を得た事で呉と荊州の支配問題が再燃する

関連記事:関羽の死|桃園三兄弟の悲しい別れ




『呉下の阿蒙にあらず』

5df8d2756c68ffa7a4057ec4c9a000c2_m

 

数々の戦功を上げた呉の重臣の呂蒙ですが、元は貧しい家の出でした。

15歳の頃、呂蒙は自分の姉の夫が続討伐の任に就いたおり、こっそりとその部隊の後についていきました。

 

結局、義兄に見つかってしまい、義兄はそのことを呂蒙の母親に報告しますが、激怒した母親に対して彼は

『今の貧しさから抜け出すためには、身を危険に晒してでも功績を上げる必要があります』と応えたと言います。

 

関連記事:三国志とキングダムのそっくり武将は誰?|信と呂蒙

関連記事:キングダムと三国志の違いって何?時代を追ってみる

関連記事:三国志を楽しむならキングダムや春秋戦国時代のことも知っておくべき! 

 

孫策・呂蒙との出会い

孫策

 

後に呂蒙は彼をバカにした役人を斬り殺すという事件を起こし、一旦は逃亡を図りますが、その後自首します。

呂蒙のことを知った孫権の兄、孫策は呂蒙と面会、その資質を見抜いて側近として登用しました。

 

孫策の死後、呂蒙は孫策の後を継いだ孫権に仕えます。

その当時、呂蒙は貧しい出自もあって教育を受ける機会には恵まれず、武勇一辺倒の人間でした。

 

関連記事:たった26年の生涯を駆け抜けた小覇王・孫策

関連記事:孫策、旧勢力に恨まれ無念の死を遂げる

関連記事:孫策を自分の息子にしたいと思っていた袁術

関連記事:孫策と周瑜の怪しい関係は事実だったの?子不語にある逸話を紹介!

 

孫権・呂蒙に助言

呂壱と孫権

 

そんな彼を見かねた孫権は呂蒙に「学問も学んだほうが良い」と助言します。

呂蒙は主君の言葉に答えようと猛勉強を始め、みるみるうちに教養を身につけていきました。

 

それからしばらくの後、孫権の参謀であった魯粛は、久しぶりに対面した呂蒙が以前とは見違えるほど高い見識と知識を身につけたことを知って驚き、『もはや呉下の阿蒙にあらず』と言ったとされています。

 

“阿”は敬称の一種で、日本語に置き換えると『◯◯ちゃん』のニュアンスに近い言葉で“阿蒙”とは“蒙ちゃん”と言う意味になります。

曹操の幼名“阿瞞”(あまん)や劉禅の幼名“阿斗”(あと)に見られるように、通常は子どもを呼ぶ際に使われる呼び方であり、呂蒙を“阿蒙”と呼ぶのは“おバカちゃん”と言ってバカにしているようなものです。

 

腕っ節自慢で学のない“おバカちゃん”であったはずの呂蒙が高い教養を身につけていた。

 

もはや彼は“呉のおバカちゃん”ではない……そう言って魯粛は感心したことになります。

 

この故事から、『呉下の阿蒙』とはいつまでも進歩しない人を意味することわざとして用いられるようになりました。

 

この時、呂蒙が魯粛に返した言葉である「士別れて三日ならば、即ち更に刮目して相待つべし」(男子たるもの、三日も合わなければ注意して相手を見なければいけない)という言葉も故事成語として知られています。

 

関連記事:かわいそうな阿斗(あと)の壮絶な人生

関連記事:稀代の豪傑 魯粛(ろしゅく)|演義と正史では大違い?

 

 

三国志演義の呂蒙は?

関羽 死

 

関羽討伐があだとなり……。

その武勇で数々の戦功を上げ、主君の期待に応えて高い教養を身につけた呂蒙。

 

本来、かなりの傑物のはずですが、『三国志演義』などの創作物に於いては、良い扱いを受けていません。

多くの場合、呂蒙は悪人として描かれています。

 

NHKの『人形劇三国志』では狡猾で非情な人物として、荊州の民を虐殺し、

民を守るためにやむなく投降してきた関羽を嘲笑して騙し討ちにする場面があるくらいです。

 

 

これらはすべて『三国志演義』の影響といえるでしょう。

民衆からの人気の高い関羽を討ち取ったがために、仇役として描かれることが多いというわけです。

 

正史である『三国志』と創作小説である『三国志演義』とでは、登場人物の見方が違うということがしばしばあります。

両者の違いを意識しながら読んでみるのも、なかなかおもしろいですよね。

 

関連記事:初めてでも大丈夫!楽しい正史 三国志の読み方

関連記事:三国志時代の兵士の給料と戦死した場合、遺族はどうなってたの?

関連記事:三国志時代の通信手段は何だったの?気になる三国時代の郵便事情

 

 

耳で聞いて覚える三國志




よく読まれている記事

呂蒙 孫権

 

関連記事:病気の呂蒙を穴から見守る孫権

 

甘寧 呂蒙 凌統

 

よく読まれてる記事:超短気の甘寧、凌統・呂蒙との珍エピソード

 

 

孫呉(孫権黄蓋陸孫周瑜周泰) 

 

よく読まれてる記事:沢山の人材を発掘した呉の孫権

 

 

この記事を書いた人:石川克世

石川

 

自己紹介:

三国志にハマったのは、高校時代に吉川英治の小説を読んだことがきっかけでした。
最初のうちは蜀(特に関羽雲長)のファンでしたが、次第に曹操孟徳に入れ込むように。
三国志ばかりではなく、春秋戦国時代に興味を持って海音寺潮五郎の小説『孫子』を読んだり、
兵法書(『孫子』や『六韜』)や諸子百家(老荘の思想)などにも無節操に手を出しました。

 

関連記事

  1. 夏侯覇(かこうは)ってどんな人?夏侯淵の息子でもあり蜀に亡命した…
  2. 【初代親衛隊長】呂布軍を打ち破るきっかけを作った典韋(てんい)
  3. 新事実!?邪馬台国は魏とお金を使って貿易していた?(HMR)
  4. 諸葛亮をこよなく愛した土井晩翠、星落秋風五丈原が後世でも形を変え…
  5. 75話:周瑜の計略で曹操の水軍が弱体化
  6. 41話:いつかは去りゆくと知っていながら関羽を厚遇した曹操
  7. 関羽の死後、その一族はどうなったの?龐会に一族を抹殺される悲運な…
  8. 蜀軍キラーとして名を挙げることになった陳泰の戦いに痺れる!

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【閲覧注意】寄生虫が原因の症状が怖すぎる!寄生虫で死んだ陳登(ちんとう)はじさん臨終図巻
  2. 鄒忌(すうき)とはどんな人?ある楽器の腕前で宰相まで成り上がった斉のナルシスト宰相
  3. 83話:劉備は荊州四郡をゲット!怒涛の快進撃
  4. 【キングダム好きにもオススメ】歴史大河・マンガ「ビン~孫子異伝~」が面白すぎる!
  5. 【お知らせ】はじめての三国志メモリーズに3名の猛将を追加しました
  6. 2分で分かる合肥の戦い その2 孫権の度胸の良さとは!?

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

命乞いでここまで堕ちるか?関羽に命乞いし全てを失った男・于禁 衛瓘(えいかん)とはどんな人?司馬昭の重臣であり、晋の建国時に大いに活躍【晋の謀臣列伝】 いつまでやるの?またまた『赤兎馬=カバ説』を検証してみる。第2弾【HMR】 【はじめてのスキッパーキ】船乗り犬?それとも牧羊犬?意外に謎の多い犬種だった?【第2話】 [ビジネス三国志]自分用のキャッチコピーを造り人脈を広げる 【後漢王朝はこうしてダメになった】外戚VS宦官の争いってどうして起きたの? 曹操と孫権の合肥を巡る戦いが何度も行われていた Part2 舜水樹(しゅんすいじゅ)は実在したの?李牧の右腕は史実通りなのか?

おすすめ記事

  1. 羌・鮮卑・烏桓だけではない!南の異民族を徹底紹介
  2. 劉備と呂布を仲たがいさせよ!二虎競食の計
  3. 黄巾賊より多い黒山賊100万を率いた張燕(ちょうえん)
  4. 春秋戦国の覇者・桓公の最後は非常に残念!名宰相がいなくなったら大変なことに
  5. 益州に侵攻した劉備にとって最も強敵だったのは誰?
  6. 集まれ曹操の25人の息子たち・その3
  7. 大富豪と国獲り要素を併せ持つ新感覚iPhone向けアプリ『三国大富豪大戦』をAppStoreにて配信をスタート
  8. 老荘思想の創設者|老子と荘子の二人を分かりやすく解説してみた

はじさん企画

李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP