劉備が天下を取る究極の奇策「馬超軍に軍師レンタルいたします!」

2022年4月18日


 

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五虎大将軍の馬超

 

馬超(ばちょう)といえば、すっかり「劉備(りゅうび)の将軍の一人」とカウントされてしまっている昨今。しかし彼は当初、涼州(りょうしゅう)にて大軍を動員し、曹操(そうそう)を相手に善戦をしていた独立勢力の主でした。

 

劉備軍に降伏する馬超

 

けっきょく曹操に敗れ、劉備に拾われるという変転を経たため、前半生における大活躍が忘れられがちです。さらに、残念ながら、劉備の部下になった後は、他の勇将たちの活躍にいまいち隠れがちになってしまいます。

 

ですが!

 

オラオラモードで曹操を追い詰める馬超

 

まだ独立勢力の主であるうちの馬超に劉備が早くから注目し、ある奇策を持ちかけ提携していれば、劉備の宿願である漢王室復興、すなわち曹操打倒が可能だったかもしれないと思うのです。

 

ホウ徳、馬超

 

その奇策とは、劉備のところに集まっている優秀な軍師級の人材を一人、期限付きレンタルするという現代的な発想です!

 

天下三分の計を唱える諸葛亮孔明

 

馬超に軍師をレンタルすれば劉備が天下をとれる?

このシナリオを詳しく説明させてください!

 

 

馬超に足りなかったものは軍師!

曹操を追い詰めた馬超

 

まずは史実のおさらいから。馬超は潼関(どうかん)の戦いを起こして、先述したとおり曹操を相手にかなり善戦しました。あと一歩で曹操の首が獲れるかもしれない、というところまで追いつめた瞬間すらあります。

 

一時期はそこまでやれた馬超がけっきょくは大敗をした理由はなんだったのでしょう?

 

賈ク(賈詡)の離間の計

 

ひとついえるのは、馬超陣営には勇猛な武将が揃っていても、軍師や参謀にあたる人材が少なかったため、曹操側の計略にどんどんかかってしまったこと。特に、曹操に仕えていた参謀、賈詡(かく)によって、同郷の同盟相手である韓遂(かんすい)との仲をあっけなく引き裂かれてしまったのが、致命的な内部崩壊につながりました。

 

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馬超特集

 

 

 

つまり優秀な軍師がいれば馬超は曹操をもっと苦しめられた?ならば軍師をあげちゃいましょう!

ホウ徳(龐徳)

 

馬超には、兵力もあれば、父の馬騰(ばとう)から受け継いだ地元での信望もある。龐徳(ほうとく)馬岱(ばたい)のような武勇に優れた人材も揃っている。かつ本人が三国時代でもトップクラスの勇将である。足りなかったものは、賈クに代表されるような陰湿緻密な策士に対抗できる軍師格の人材だけ。

 

賈詡

 

ならば軍師を雇おう、としても、涼州の事情を見れば、賈詡に対抗できるような軍師は見つかりにくい筈。他国から募集するにしても、優秀な軍師はだいたい、曹操か劉備か孫権のところに既に割り振られている状態でしたので、このタイミングの挙兵で都合よく名軍師を迎えられることもできません。

 

しかし、こう考えてみてはいかがでしょう?

 

蜀馬に乗って戦場を駆け抜ける馬超

 

史実でも、馬超が涼州(りょうしゅう)で決起し、曹操軍に打撃を与えてくれたおかげで、劉備軍は益州(えきしゅう)に地盤を固め、蜀の建国をする時間を稼ぐことができたのです。馬超の善戦は、劉備にとって、とことんありがたい話だったのです。ならば、そんな劉備軍に、「馬超にもっとがんばってもらえば、もっともっと、劉備軍の地盤を固める時間が作れますよ」と吹き込めば?

 

三国志の武器 虎戦車 諸葛亮孔明

 

つまり、現代人の誰かがタイムマシンで諸葛孔明(しょかつこうめい)のところに行き、こう告げたらどうでしょう?

「孔明さん。未来では、プロスポーツの世界にレンタル移籍というビジネスのやり方が生まれているんですよ」と。

 

諸葛孔明ならば、そのヒトコトだけで、ハタと膝をうち、すべてを理解してくれるでしょう!

そして以下のような展開になるでしょう!

 

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大胆な奇策「軍師のレンタル移籍」!

孔明

 

諸葛孔明はすぐに馬超に手紙を送ります。「劉備殿はあなたの曹操に対する戦いぶりに感動しております。つきましては、わが陣営の中でも最高の軍師人材を、3年間契約でお貸ししようと思います。いかに?」と。

 

龐統

 

華やかな顔ぶれの軍師や参謀格が揃っているこの時期の劉備軍。誰を出しても馬超軍にとっては「ありがたい!」となる筈ですが、もし存命で間に合うならば、ぜひ龐統(ほうとう)を出したい!

 

龐統と孔明を手に入れた劉備

 

間に合わなければ、「超優秀だ」と何度も言及されながら、孔明や龐統の名前に隠れがちな人材、馬良を送り込むのもよいでしょう。そうです!

 

馬良

 

龐統が馬超軍に入れば、「同姓だね」ということで龐徳とウマがあうかもしれませんし、馬良(ばりょう)が馬超軍に入れば、これも「同姓だね」ということで、そもそもの馬超とウマがあうかもしれません!

 

馬良と孔明

 

と、すいません、今のはコトバ遊びですが。ともかく、龐統や馬良級の、「孔明の陰に隠れてしまい余っている」軍師参謀人材を馬超に貸してあげれば、龐統や馬良のキャリアアップにもなり、馬超軍は強力になり、曹操は馬超との戦いでさらに何年も苦戦することになり天下取りは阻まれます。なんとも、劉備に都合のよいことだらけです!

 

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まとめ:これをやると馬超は三国時代の黥布になる?

馬超と羊

 

この「軍師を貸します」という奇策。ひとつ心配なこととしては、「これをやると馬超が強くなりすぎ、独立して、それはそれで将来の劉備の脅威になるのでは?」ということではないでしょうか。

 

大丈夫です!

 

そもそも馬超は曹操に飲み込まれることを恐れて挙兵した人物であり、おそらく天下への野心を持って挙兵したわけではありません。

 

劉備としては、馬超に、「涼州や漢中(かんちゅう)で大暴れしてください。あなたが手に入れた土地は、私が天下を取った際には、あなたのものにします」と約束すれば、馬超にはじゅうぶん良い契約です。

 

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三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

かつて劉邦(りゅうほう)が、勢力としては独立している黥布(げいふ)という人物に同じような話を持ち掛け、直接の部下にはしなかったものの、おおいに項羽(こうう)軍と別戦線で戦ってもらったように、馬超についても、「独立した同盟相手どうしだが、もし劉備が天下をとった暁には劉備が上になる約束」ということでがんばってもらいましょう!

 

蜀では結果が出せない馬超

 

それに、まんがいち、馬超が妙な野心に燃えて劉備に向かってくるようなことになっても大丈夫。その際には、龐統ないし馬良が「契約違反だ!」と脱出して劉備のもとに戻ってきます。軍師のいない馬超軍が、孔明・龐統・馬良・法正(ほうせい)らが揃っている蜀に立ち向かえるでしょうか?はなはだ疑問です。

 

劉備に仕える張裔

 

馬超が別戦線でどんどん曹操の領土を削り、力を蓄えた劉備が、じりじりと曹操に対して優位に立っていく。こんな展開に持ち込むための「レンタル軍師」、究極の打ち手と思ったのですが、いかがでしょう?

 

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とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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