曹操(そうそう)軍の先鋒、許褚(きょちょ)を打ち破った劉備(りゅうび)ですが、
相手は、数万の大軍、こちらは三千名に過ぎません。
曹操軍が、官渡の戦いの疲労から回復すると、多勢を利に、
少数の劉備軍を圧倒していきます。
曹操軍の夏侯惇が大活躍
特に、曹操軍の重鎮である、夏候惇(かこう・とん)が、
兵を率いて汝南城を陥落させると劉備軍は、
本拠地を失い敗北が確定します。
しかし、劉備は今回は、学習していました。
ここで潰走して部下がバラバラになるのは、絶対に避けないといけない。
劉備は、混乱の中でも自軍を纏めて、関羽、張飛、趙雲を殿軍(しんがり)
にして、粛々と荊州の劉表(りゅうひょう)の下へ退却していきます。
殿軍(しんがり)って何?
殿軍というのは、軍の最後尾を守る、一番死ぬ危険が高い場所です。
劉備は、最強の3将軍を殿軍につけて、追ってくる曹操軍に
対抗しようとしたのです。
絶体絶命の劉備軍 vs 追う曹操軍
何度も、何度も絶対絶命の窮地に追い込まれる劉備軍ですが、
関羽、張飛、趙雲は、超人的な働きで、これをはねのけます。
そうして、とうとう、劉備は、荊州の劉表の支配地に辿りつき、
曹操の追撃を交わす事が出来たのです。
奇跡的な事に、劉備の配下の武将は全て無事というおまけつきで、
劉備は、生命を繋ぐ事が出来ました。
劉表(りゅうひょう)は、袁紹(えんしょう)と組んで、
曹操と敵対していた事もあり、劉備を曹操に対抗できる存在として、
厚遇し、前線である新野(しんや)城を与えて、その備えにしています。
劉備の運命を変える人物の布石
ただ、劉備にとっては、生命からがら、逃げのびたとは言え、
また、劉表の客将になってしまう事になります。
我が身の不運を嘆いた劉備でしたが、この時期、劉備が荊州にいた事は、
彼にとって不幸中の幸いでした。
荊州の劉表は、内政型の人物で、戦乱で逃れてきた知識人を匿うのにも
非常に熱心で、多くの智謀の士が集まっていたのです。
ここで、劉備は、彼の運命を変える、三国志演義の後半の
主人公とも言える人物と出会いますが、、
その話は、後のお楽しみという事で、、
耳で聞いて覚える三国志
次回記事:55話:劉表のお家騒動に巻き込まれて殺されかける劉備
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歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。