62話:徐庶を手に入れたい曹操、程昱の鬼畜な計略を採用し劉備から徐庶を奪うの巻

2015年4月7日


曹仁 三国志 ゆるキャラ

 

無残な有様で、許都に戻ってきた曹仁(そうじん)と

李典(りてん)ですが、曹操は(そうそう)は最初から小手調べの

つもりだったので、敗戦を不問にしました。

 

それ以上に曹操が気になるのは、劉備(りゅうび)軍についた軍師の存在です。

 

前回記事:61話:曹仁が繰り出した高度な陣形 八門金鎖の陣を繰り出す。劉備軍はどうやって攻略したのか?

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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 曹操(そうそう)は劉備(りゅうび)の軍師が異常に気になって仕方がない

キレる曹操2

 

曹操:「皆、劉備についている単福(たんぷく)という男を知っているものはおらぬか?」

 

 

幾人かが首を捻る中で、手を上げたのが陰険な策謀では、

曹操軍随一と噂に名高い程昱(ていいく)でした。

 

「単福とは、昔、人を殺した為に名乗っている偽名で、

彼の本名は徐庶と言います、、」

 

 

曹操:「ふうむ、、徐庶(じょしょ)か、相当のキレ者と見たが、

どうにかして、排除する方法はないものか?」

 

 

「ははっ、、徐庶の軍略の才能は、軽く私の10倍はありましょう、

ただ、徐庶には、非常な親孝行という弱点があります。

幸いにして、徐庶の母は許都に近い場所に住んでいますから、

それをこちらで手厚く保護して、曹操様に帰順するように手紙を

書かせれば、徐庶はこちらに降るでしょう、、」

 

 

曹操は、程昱の鬼畜な計略を採用して、徐庶の母を強引に拉致して、

許都で何不自由のない生活をさせました。

 

程昱(ていいく)の計略を採用したが・・・

 

ところが、いざ程昱が、徐庶に曹操に降るように手紙を書けと言うと、

老母は、激しく反発します。

 

 

「息子は、漢の天下を回復させようとしている

天下の忠義の人である劉備玄徳様に仕えています。

それを、捨てて、あなたがたのような欲まみれの俗人に仕えよなどと

恥知らずな事が書けますか!!」

 

 

程昱は、カチンと来てしまいますが、老母が手紙を書かない限りは、

徐庶をこちらに呼び寄せる事は出来ません。

 

程昱は作戦を変更する

 

そこで、程昱は、ひとまず手紙の事は忘れたフリをして、

徐庶の母に特別に親切に接するように配下に命令します。

 

仁義に厚い、徐庶の母ですから、いかに拉致されたとはいえ、

他人に親切に扱われるのは嬉しいものです。

 

 

そこで、幾通か曹操に宛てて、お礼の手紙を出すようになりました。

 

程昱は、この手紙を集めると、人の字を真似る事が得意の部下に

命令して、その筆跡を完璧に真似て、母の手紙を偽造します。

 

 

まあー何と汚く、悪知恵が回る男でしょうか、、

人の善意を利用して、それを悪用するとは!!

 

 

ともあれ、程昱が偽造した手紙により、徐庶は母が曹操の世話になり

息子である自分に帰ってきて欲しいと思っている事を知ります。

 

徐庶は劉備軍から離れる事を決意する

徐庶と出会う劉備

 

徐庶:「劉備様、老母は、曹操の庇護を受けているようです。

かなり年老い、心細さが募り、私に曹操に帰順するように勧めています。

誠に名残惜しいのですが、私は母の言いつけに逆らえませぬ、、」

 

徐庶が涙ながらに別れを告げると、劉備も涙を流して言いました。

 

劉備:「それは残念だが、たった一人、君を頼りに思う母の事を思えば

無理に引きとめる事は出来ない、、

私も母一人子一人だった、、どうか、親不孝な私の分も母上に

孝養を尽くしてもらいたい、、」

 

そう言って、盛大な別れの宴を開いて餞別まで与えたのです。

ガッカリされると思って悩んだ徐庶ですが、劉備の人の心を思いやる

懐の深さに、いよいよ、劉備の下を離れる寂しさが募るのでした。

 

曹操軍の手に落ちた軍師・徐庶

徐庶 曹操 下る 三国志

 

こうして、劉備軍の軍師として入った、徐庶は程昱の計略で、

曹操軍の手に落ちてしまうのです。

 

因みに三国志正史では徐庶の母は、徐庶と行動を共にしていて、

長坂の戦いで、曹操軍に捕まったと書かれています。

 

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 耳で聞いて覚える三国志

 

次回記事:63話:去りゆく徐庶が、紹介した大軍師、臥龍、鳳雛って誰のこと?

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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