拡大する曹操(そうそう)の圧迫を受けていたのは、
何も劉備(りゅうび)だけではありません
呉の孫権(そんけん)も、その一人でした。
元々、曹操は、呉の孫策(そんさく)に親戚である曹仁(そうじん)の娘を
与えるなど、懐柔していましたが、袁紹(えんしょう)を破って華北を平定し、
荊州の大半を平定するとその必要もなくなり、露骨に孫権に圧力を掛け始めます。
曹操は、孫権に親書を送り、
「近々、貴方と一緒に狩りをしたいものだ」と書いています。
ん?一緒に狩りをしたいってどういうこと?
ちょっと見ると、何だか分からないでしょうが、
実はこれは、宣戦布告を仄めかしているのです。
中国では、天下を狙う事を「中原に鹿を追う」と言います。
その鹿を二人で追うというのですから、これが、
共に天下を争おうという意味になるのです。
流石は、詩文にも才能を発揮した曹操、脅迫文にも
一工夫入っています。
曹操はこれが脅しではない事を分からせる為に、
三国志演義によると80万の大軍を少々盛って100万と号して
大量の兵船を建造して長江に浮かべました。
曹操の大軍に恐れをなした張昭(ちょうしょう)
呉では、曹操の大軍には、とても敵わないとみて、
重臣の張昭(ちょうしょう)が、講和して呉の命脈を保とうとします。
しかし魯粛(ろしゅく)のような若手武将は、
張昭に猛反対し徹底抗戦を唱えます。
「曹操の兵は、北方の兵で、水に慣れていない上に、
戦いの連続で疫病が蔓延して疲弊しています。
水戦に持ち込めば、必ず勝機はありましょう。」
ところが、軍義は容易に決しないので、魯粛は同じように、
曹操によって存亡の危機にある劉備との同盟を孫権に進言しました。
孫権の許可を得た魯粛が、江夏城の劉備を訪ねると、
水軍の訓練も盛んで兵の士気も充実していました。
「これは、或いは期待できるかもしれぬ、、」
魯粛が、劉備に面会を願い出て、孫権と劉備で同盟を組んで、
曹操と対抗するという策を申し出ると荊州奪還の作戦を思案していた
劉備は、喜び勇んで孔明(こうめい)に報告します。
孔明と魯粛の天才軍師の思惑が一致する
孔明:「実は、私は呉に渡って曹操と対抗する為に孫権と同盟を結ぶつもりでした
しかし、呉から魯粛がやってきたなら、渡りに船で御座います。
今度は、私が呉に渡り、孫権を説得して曹操と戦わせてご覧にいれましょう」
孔明は自信たっぷりに答えると魯粛と共に、長江を下って呉に入ります。
三国志演義、最大の戦い、赤壁大戦の幕が静かに開こうとしていました。
こちらの記事もよく読まれています
よく読まれてる記事:周瑜はどうやって時代を超越した軍師・魯粛を手に入れたの?
よく読まれてる記事:諸葛孔明の弟、諸葛均ってどんな人だったの?
よく読まれてる記事:肉まんから紙芝居まで? 諸葛孔明の発明伝説
この記事を書いた人:kawauso
■HN:
kawauso
■自己紹介:
どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。
■好きな三国志の人物:
袁術 自分に正直だから、、嘘ゴメン、やっぱ劉備
■幸せを感じる瞬間:
三度のご飯を頂いている時。
■宝くじが当たったら?
自宅を古本屋に改装して嫌な客は追い出す頑固親父になる。
■世界最後の日、あなたは何をしていますか?
明日の朝ごはんの事を考えています。
■出没場所
電脳空間
■何か一言:
実は、kawausoはホログラフで存在しません(嘘)
この記事のデザインを担当した人:よりぶりん
■HN:
よりぶりん
■自己紹介:
イラスト担当のよりぶりんです、ご存じの方もそうでない方も名前だけでも覚えて帰って下さいね。
三国志初心者の新米イラストレーターでございます。
なにとぞ温かい目で見てやってください。宜しくお願い致します
■口癖:
「すいません」 とにかく謝ったら勝ちと思っている腰ぬけです
■集めている物:
漫画本「ワンピース・龍狼伝・浦安鉄筋家族」etc
■幸せを感じる瞬間:
麻雀の牌を触っている時!お風呂に入った時!
■尊敬する人:
麻雀を日本に伝えた人(誰かわからないですが・・・)
■どうしてもこれだけは譲れないもの:
コーヒーが飲めない環境!コーヒーが無いと凶暴になります。
■何か一言:
イラストのリクエスト御座いましたらお気軽どうぞ!
メッセージサイトに頂ければ全力で落書きさせて頂きます(笑)
よりぶりんでした。