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[禰衡秘話]これが真実?奇人変人の衝撃のやらかし集


HAJISANセキュリティシステムの禰衡

 

 

三国志』には「なんなんだコイツは…」と思わせる人物もたくさん登場しますよね。正直、主役である劉備(りゅうび)曹操(そうそう)孫権(そんけん)の3人についても「えぇ…」と引いてしまうようなエピソードがゴロゴロ転がっているくらいですから、奇人変人がたくさんいても仕方の無いことなのかもしれませんが…。

 

しかし、そんな中でもダントツで「コイツ頭おかしい!」と叫びたくなる男が1人。その名も禰衡(でいこう)。今回は、彼の類稀なる奇人変人ぶりについてご紹介します。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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魏の主力メンバーをディス!曹操ももちろんディス!

魏の主力メンバーをディスる禰衡

 

曹操が献帝(けんてい)をゲットして手元に置いてウハウハしていた頃、その男はふらりと許に現れました。禰衡、24歳。見知らぬ土地に来て誰に頼ることも無くフラフラしていた若者・禰衡。

 

そんな彼を見かねてある親切な人が声をかけます。「陳羣(ちんぐん)司馬朗(しばろう)のところに挨拶をしに行かないのかい?」すると禰衡、「あなたは私を屠殺野郎(とさつやろう)酒商人に挨拶しろと言うのか(笑)」とお返事。いきなりキレッキレです。しかし、彼のディスは止まりません。「曹操とか大した器じゃないっしょ(笑)」「荀彧(じゅんいく)は見てくれだけはいいから弔問にやるにはぴったり(笑)」

 

趙融(ちょうゆう)は厨房でお料理でもして客をもてなしているのが良いんじゃないの(笑)」(つまみ食いし放題だし、デブな趙融はさぞかし喜ぶだろうね)まぁ見事にディスるディスる。陳琳(ちんりん)もビックリの毒舌っぷり。しかし、『三国志演義』ではもっとディスってます。

 

荀攸(じゅんゆう)は墓守

程昱(ていいく)は門番

郭嘉(かくか)は文章読み上げ係

張遼(ちょうりょう)は太鼓持ち

許褚(きょちょ)は家畜のお世話係

楽進(がくしん)は詔読み上げ係

李典(りてん)は郵便配達係

呂虔(りょけん)は刀鍛冶

満寵(まんちょう)は酒粕もぐもぐ係

于禁(うきん)は左官屋

徐晃(じょこう)は屠殺屋

夏侯惇(かこうとん)は五体満足(笑)将軍

曹仁(そうじん)は守銭奴(曹洪(そうこう)と勘違いしている)

他?…服着て飯食ってるだけの奴ばっかでしょ(笑)

 

 

曹操、禰衡に興味を持つ

曹操、禰衡に興味を持つ

 

臣下たちをブチギレさせる禰衡の噂は曹操にも伝わります。

 

「…禰衡とか言う奴は人の悪口ばかり吹聴して回っているが、実は奇人のふりをした大人物かもしれない。」そんなことを考えていた曹操を後押しするかのように孔融(こうゆう)も禰衡をプッシュ。曹操はさっそく禰衡を召し出してみます。

 

ところが、禰衡は「ぼくちん気が狂っちゃったので♪」と拒否。ちょっとカチンときた曹操ですが、孔融があまりに一生懸命フォローするのでその無礼を許します。実は孔融は禰衡に褒められた数少ない人物。自分を認めてくれた禰衡になんとか報いたいと思ったのかもしれません。

 

 

惜し気なく全裸を披露

曹操に惜し気なく全裸を披露する禰衡

 

禰衡が太鼓を打つのがうまいと聞いた曹操は、再び禰衡を招聘(しょうへい)します。今度は素直に応じる禰衡。見事な腕前を披露する禰衡に曹操はもちろん周囲も感嘆しきり。しかし、ちょっぴり打ち間違えてしまった禰衡は、服を着替えてくるように命じられます。すると禰衡、何を思ったのかその場で服を脱ぎ捨てて全裸になり、おもむろに生着替えを披露。

 

曹操は「禰衡にかえって恥をかかされたわ」と寛容に笑っていたそうです。

 

 

いい加減ブチギレた曹操に追い出される

いい加減ブチギレた曹操に追い出される

 

お…?曹操と禰衡、意外とうまくやっていけるのでは…?そう思われた2人でしたが、ついに曹操の堪忍袋の緒が切れる事件が発生します。孔融に勧められて曹操の家を訪ねることになった禰衡。曹操は禰衡の訪問をワクワクしながら待っていました。

 

ところが、「変な奴が1人、無礼なことをわめき散らしています…」と門番が申し訳なさそうに報告しに来たので覗いてみれば、ボロ布をまとった禰衡がどっかり座って杖で地面を叩きながら聞くに堪えない罵詈雑言(ばりぞうごん)を並べ立てているではありませんか!曹操もこれにはブチギレ

 

しかし、ブチギレた勢いで禰衡を殺しては自分の評判が落ちてしまうと考えた曹操は劉表(りゅうひょう)の元に厄介払いをすることにします。後日、禰衡のために送別会を開くと臣下たちは皆寝たふり。彼らの姿を見た禰衡は号泣。なぜ泣いたのかと尋ねられると「棺桶と屍の間を通るのだから、号泣するのが礼だろう」と答えたそうな…。

 

 

劉表も持て余し、黄祖にもキレられて…

劉表も持て余し、黄祖にもキレられて亡くなる禰衡

 

劉表の元に送られた禰衡はしばらく真面目に働きました。特に文才を認められた禰衡は、劉表の手紙などについて担当していたようですが次第に毒舌アクセルを踏み込んでいったので劉表はもちろんその臣下たちからも疎ましがられるようになります。その後は黄祖(こうそ)の元に身を寄せた禰衡ですが、やっぱりここでも調子に乗ってしまったためについには処刑されてしまったそうな。

 

 

三国志ライターchopsticksの独り言

三国志ライター chopsticks

 

とてもじゃないけど手に負えない奇人変人の禰衡ですが、一体誰に仕えるのがピッタリだったのでしょうか…?というかそもそも彼は一体何がしたかったのでしょうか?彼について知れば知るほど謎が深まるばかりです…。

 

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清朝考証学を勉強中。 銭大昕の史学考証が専門。 片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。 好きな歴史人物: 諸葛亮、陶淵明、銭大昕 何か一言: 皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

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