ちょうど、孔明(こうめい)が博望坡(はくぼうは)で
曹操(そうそう)軍を撃退した頃病気に臥せていた劉表(りゅうひょう)が死去しました。
劉表は、死にあたり、長男の劉琦(りゅうき)を後継者に指名していたようです。
前回記事:67話:孔明、博望坡で初陣を飾る。夏侯惇をフルボッコ
遺言書を受け取った蔡瑁(さいぼう)
ですが、その遺言書を受け取ったのは重臣の蔡瑁(さいぼう)でした。
蔡瑁は、劉表の次男である劉琮の叔父ですので、この遺言書は都合が悪いのです。
蔡瑁:「幸い、劉琦は、江夏(こうか)の城の守備を買って出て、
この襄陽(じょうよう)にはいない遺言書を改竄しても誰も異を唱えるものはあるまい」
実は、長男の劉琦は、蔡瑁や劉琮の母である蔡夫人に生命を狙われていました。
命を狙われている劉琦は孔明に相談をする
そこで、孔明に相談してみた所が、孔明は冷たく言い放ちます。
孔明「身内の話に、部外者が立ち入るとろくな事がありません、、
これについては勘弁して頂きたい」
孔明は、この荊州が微妙な時期に、劣勢の劉琦に肩入れする事で、
劉備が再び、蔡瑁に狙われる事を回避したかったのです。
しかし、劉琦は、
劉琦:「父とも慕う劉備殿に見捨てられてはもう生きていても
仕方が無い、、ここで死にます」と駄々をこねました
劉備も、劉琦の肩を持ち
劉備:「自分が蔡瑁に生命を狙われるのは、今に始まった事ではない
どうか、策があるなら遠慮なく言ってくれ」と助け舟を出します。
そこで、困った孔明は、渋々、策を授けます。
孔明:「襄陽に居ては禍を免れません、、
黄祖(こうそ)が孫権に討伐されて、無人の江夏の城を
自ら守ると言って出れば、後継者争いの難を避ける事が出来ましょう」
劉琦は喜び勇んで、早速、劉表に江夏城の守備を願い出て、
早々に襄陽を出ていたのです。
蔡瑁の手引きで劉琮は、劉表の跡を継いで荊州太守になります。
それと同時期に、曹操は、50万の大軍を擁して荊州に軍を進めました。
蔡瑁の勧めで曹操に屈しる
劉琮は、当初は、荊州の独立を守るとして、当初は曹操軍と戦うつもりでした。
重臣の降伏を勧める進言に従い、自ら城門を開いて、
曹操の軍門に屈してしまいます。
劉備大ピンチ
これは、劉備一行の立場を著しく不利にしました。
それまで味方であった荊州兵は、この時に曹操軍に吸収されて、
劉備に牙を剥く事になったのです。
三国志の戦いでも、もっとも劉備にとってハードな、
長坂の戦いが始まろうとしていました。
耳で聞いて覚える三国志
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