69話:迫りくる曹操軍50万、絶望的な退却戦 長坂の戦い

曹操軍

 

今度の曹操(そうそう)軍は気合いの入り方が違いました。

 

軍は10万人ずつ、5つの軍団に分かれています。

一番手を曹仁(そうじん)、曹洪(そうこう)、

二番手、張遼(ちょうりょう)、張郃(ちょうこう)、

三番手、夏候惇(かこう・とん)、夏候淵(かこう・えん)、

四番手、于禁(うきん)、李典(りてん)、

五番手、を曹操自らが率い、総勢は50万人という大軍です。

 

前回記事:68話:劉表死す、そして偽の遺言書で劉琮が後継者に

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天才軍師・孔明も反撃するが・・・・

劉備軍 曹操軍

 

孔明(こうめい)は、最初に新野城で迎え撃ち、

一番手、曹仁、曹洪を火攻めにして、

逃げる敵に白河の水を被せて蹴散らします。

 

しかし、その程度の攻撃では、曹操軍50万人はビクともしません。

 

やむなく、孔明は新たな曹操軍が到着するまえに、

江陵(こうりょう)城に退却して兵力と食糧を補給する事を進言しました。

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劉備の人徳全開!

劉備 人望

 

ところが、退却する劉備(りゅうび)軍に異変が起こります。

新野の領民、10万人が劉備を慕い、軍勢についてきたのです。

 

馬に乗っているわけでもなく、足の遅い老人、子供、女性が

混じっている領民を加えては軍の退却は進みません。

 

孔明は、劉備に対して、領民を置いていくべきだと進言します。

そうでないと、戦うどころではないからです。

 

しかし、劉備は、もっともな進言にも関わらず首を振ります。

 

「領民達は、この私を慕ってついてきているのだ、、

彼等を見捨てて、自分達だけ退却する事は私には出来ない」

 

(甘い、あなたは甘すぎる、、戦場ではその甘さは命取りだ)

孔明は思いましたが、口には出しませんでした。

 

こういう劉備だからこそ、多くの人に慕われ、

今まで、乱世を生き残ってこれた事が分かっていたからです。

 

劉備軍は危機に追いやられる

劉備 だらしない

 

そして、劉備軍は長坂という場所で曹操軍50万に追いつかれました。

 

劉備は止むなく、本隊の精鋭2000騎で立ち向かいますが、

あっという間に蹴散らされてしまいました。

 

劉備軍は壊滅し、50万という海のような、曹操軍に呑みこまれてしまいます。

劉備は、命からがら単騎で逃げのびるのが精一杯でした。

 

そんな中で、劉備の生まれたばかりの息子である阿斗(あと)が、

生母の縻(び)夫人と共に取り残されます。

 

劉備軍の猛将・趙雲(ちょううん)が頑張るよ

趙雲 長坂の戦い

 

その場にいた趙雲(ちょううん)は、夫人を守りながら

曹操軍将兵を斬り捨てて血路を開きますが、

進んでも、進んでも、曹操軍の旗ばかりです。

 

ここで、縻夫人は、趙雲に告げます。

 

縻夫人は:「女の私が一緒では逃げ切れません、どうか、私には構わず、

阿斗だけでも助けてあげて下さい」

 

縻夫人は、そう言うと阿斗を置いて、古井戸に飛び込んで自殺しました。

 

趙雲:「奥方様、、、何と早まった事を、、」

趙雲は、唇を噛みましたが、もうどうにもなりませんでした。

 

趙雲は、阿斗を懐に抱くと、馬に跨り、全速力で駆け抜けました。

 

立ち塞がるものは、一刀の下に斬り捨てて駆けるその姿は、

まるで無人の荒野を駆けるようです。

 

「ああっ!敵将ぞ!討ち取れ、弓矢で射よ」

趙雲に向かって、曹操軍将兵から大量の矢が降り注ぎます。

 

人材マニアの曹操が急に叫びだした!汗

抜き出た曹操

 

しかし、その趙雲の雄姿を見た曹操は叫びました。

 

 

曹操:「馬鹿者、あれほどの勇者を射殺してはいかん!!

生け捕りにするのだ!!殺したものは重罪に処す」

 

 

ああ、ここで、三国志屈指の人材マニア曹操の悪い癖が出た、、(笑)

 

 

殺す気で、掛からないと趙雲のような猛将を捕えるのは不可能です。

 

結局、曹操軍の猛将は気おくれし、趙雲を逃がしてしまったのです。

 

劉備や孔明、趙雲のような主だった武将は、長坂橋を通過しました。

 

しかし、バラバラな劉備軍を整えるのには時間が掛かります。

 

男気・張飛(ちょうひ)の出番

セイリュウ刀と蛇矛 張飛

 

そこで、長坂橋と呼ばれる橋の中腹に時間稼ぎの為に

たった1騎で立ったのが張飛(ちょうひ)です。

 

 

張飛:「後は俺に任せとけ、、死んでも曹操のヤツは通さねぇ、、」

 

 

やがて、曹操軍の騎兵が長坂橋に殺到すると、

張飛は、鼓膜が破れるような大声で怒鳴りつけました。

 

 

張飛:「我こそは張飛翼徳(ちょうひ・よくとく)なり、

生命が要らねぇヤツから掛かってこい!」

 

 

そのあまりの気合いの凄まじさに、馬も兵も怯えてしまい、

そこから、身動き一つできません。

 

 

ようやく、勇気を奮って、飛び出した騎兵も、狭い橋の上に

飛び移るや、張飛の蛇矛(じゃぼう)で一刀両断されました。

 

 

張飛が時間を稼いでいる間、劉備軍は、江夏(こうか)を守っている

劉琦(りゅうき)の下に退却する事になります。

 

 

劉琦は、劉備軍が退却してくると、自ら兵を率いて、

江夏城に迎え入れたのです。

 

 

今となれば、劉備が助けてやってくれと孔明に頼んだ

劉琦が、拠点を失った劉備軍の救世主になりました。

 

 

孔明:「情けは人の為ならず、巡り巡って自分の為、、」

 

計略ずくで、劉琦を見捨てようとしていた孔明は、

この時に劉備の理屈ではない情がもたらす強運を

思い知ったかも知れません。

 

耳で聞いて覚える三国志

 

 

次回記事:70話:孫権、父(孫堅)の弔い合戦を始めるよ。黄祖討伐編

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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

もちろん、食べるのはサーモンです。

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