呂布の裏切りについて考察してみた

2015年1月14日


 

呂布 あっけない 最後

 

裏切り者の代名詞と言えば、日本では、戦国大名、松永久秀、

キリスト圏ではイスカリオテのユダ、そして中国では呂布奉先でしょう。

 

しかし、第三者の目から見れば、裏切り者である呂布(りょふ)ですが、

呂布当人に裏切り者の自覚はあったのでしょうか?

 

「そんなの無かったら人間としてオカシイ」そうかも知れませんが、

現代の常識が、古代の常識とは限りません。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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呂布の生まれた土地と価値観

裏切り 呂布

 

実は、呂布が生まれた土地は、漢民族と遊牧民族の辺境と考えられています。

そして、呂布自身も、モンゴル系、或いはトルコ系と漢族の混血とも考えられているのです。

 

本宮ひろ志の三国志漫画、「天地を喰らう」の呂布は、

金髪、碧眼の青年ですが、あそこまでいかないにしても、

呂布には、漢民族には無い身体的な特徴があったのかも知れません。

 

そして、遊牧民には、漢民族とは異なるルールが存在しました。

それは、「強いものが全てを手に入れる」というルールです。

 

統一期間を除いては、部族同士の小競り合いが延々と続く

遊牧民の世界では、一人の勝者が全てを独占する事が許されます。

 

そこには、裏切りも汚いもありません、どんな手を使おうが、

敵を倒してしまった者が強者なのです。

 

そして、そうする事が、知力と武力を兼ね備えた強力な首領を出現させ、

部族は長らく安定して暮らせるという事にも繋がりました。

 

義理がどうの、恩義がどうのという倫理観は、漢民族のもので

遊牧民にとっては預かりしらないものでした。

 

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当時の漢帝国と遊牧民の関係性

曹操 魏王

 

漢帝国も、辺境には武力に長けた武将を派遣して遊牧民を

討伐させたり懐柔させたりしていますし、

強い将軍が出てきた時には、彼等も従順に従っています。

 

しかし、一度、漢の軍勢が弱くなるや、遊牧民はそれまでの和平は偽りかのように

軍事侵攻してきて、略奪と破懐の限りを尽くすのです。

 

「なんて汚い事をするのだ」なんて怒っても仕方がありません。

遊牧民から見れば、弱くなったから逆襲したのだというだけなのです。

 

「文句があるなら、手を抜かず強い将軍を配置すればいいではないか?」

遊牧民の感覚ではそういう事になるのです。

 

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呂布も遊牧民の感覚で三国志の歴史で登場

呂布 最強 曹操

 

呂布も、この遊牧民の感覚と同じであって、劉備を頼って来た時も

袁術と戦い危機に陥った劉備の隙を突いて領地を奪っています。

 

漢民族の立場では、「こういう場合こそ呂布に守って欲しい」という

ピンチが呂布には「独立のチャ―ンス」に見えているのです。

 

だからこそ何度、敗れて捕縛されても悪びれる事もなく、

「俺を味方にすれば、天下が取れるぜ大将」という台詞が吐ける。

そういう事になっているのでしょう。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

呂布から見れば、関羽孔明も、

「才能がありながら、つまらん義理から馬鹿な君主から離れられず

あたら才能を無駄に費やしているアホらしい連中」に過ぎなかったかも、、

 

そう書いてしまうと、関羽や孔明ファンから顰蹙モノかも知れませんが(笑)

 

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—三国志を彩どる異民族が満載!—

 

 

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この記事を書いた人:kawauso

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自己紹介:

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

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