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110話:関羽の悲報に復讐に燃える劉備

2015年8月8日


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関羽 死

 

天文を見ていた孔明(こうめい)は、巨星が墜ちた事から関羽(かんう)の死を知ります。しかし、劉備(りゅうび)の事を考えるとその事実を告げられずにいました。

 

それから、暫くし、荊州の前線からの早馬が成都城に突入します。

 

「申し上げます、関羽将軍、荊州麦城にて、呉の呂蒙(りょもう)の手に掛かり、討ち死に、討ち死になさいましたぁっ!」

 

劉備は伝令の報告を聞くや、その詳細を聴く間もなく、衝撃の余りに、気を失って倒れてしまいます。

 

前回の記事:109話:曹丕が献帝を廃し魏を建国 

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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関羽の死に血の涙を流す劉備

劉備 関羽途方 ぶち切れ

 

やがて意識を取り戻した、劉備は、一目も憚らず、血の涙を流して号泣します。

 

「おおおおお、、、関羽よ、我が弟よ、、桃園にて死ぬ時は共にと誓った事をお前は忘れたのか、、おおおおおおおおおおおおお!!!」

 

ひとしきり号泣した劉備の顔には、激しい悲しみに代わり恐ろしい殺気がみなぎっていました。

 

孫権(そんけん)め、よくも我が義弟、関羽の首を刎ねおったな、、決して許さぬ、今すぐにでも滅ぼしてくれる!!!」

 

劉備は、ただちに軍を興そうとしますが、それを孔明が必死になだめます。

 

「お待ち下され、今、呉と争うのは得策ではありませぬ!」

 

「得策、下策の問題ではない!関羽はワシの肉体の一部じゃ、それを剥ぎ取られて、生きていられようか!止めるな孔明!」

 

「あなたは、もう、以前の浪人ではないのです!関将軍を失った悲しみは私も同様です、しかし、蜀の人民の為に堪えて下さいませ!」

 

孔明が必死になだめるので、劉備も、一旦は呉を攻めるという事を撤回せざるをえませんでした。それから、間もなく、劉備の下に後漢の献帝が、曹丕(そうひ)によって帝位を奪われ、しかも、殺害されてしまったという悲しい情報が届きます。

 

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劉備を皇帝の位に昇るよう要請する孔明たち

劉備孔明と出会う?

 

ここに至って、孔明は、全ての群臣を纏めて、劉備に対して、漢中王の位から皇帝の位に昇るように要請しました。

 

劉備は、これには怒りの色をなして拒否しました。

 

「お前達は、私を曹丕同様の不忠の人にしたいのか!漢が滅ぼされてしまったというのに、その機に乗じて皇帝の位に就けなどと、よくも言えたものだ!!」

 

しかし、ここで、孔明がさらに劉備を説得します。

 

「我が君、それは違います、既に漢室が滅んだ今、畏れ多くも、漢室の血を引くあなたが皇位に就かずして一体、誰が漢室を復興できましょう。そして、献帝を殺した曹丕を不忠の人として討伐しなければ我が君が今日まで掲げてきた漢室の復興は、それこそ無意味なものとなりますぞ」

 

それでも、劉備は、中々首を縦に振りませんでしたが、家臣全体からの帝位に昇るべしという請願が繰り返されるに至り渋々、皇帝として即位する事を了承しました。時に西暦221年、劉備は蜀の初代皇帝になりました。

 

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魏・呉・蜀の三国時代に突入する

三人(魏 呉 蜀)

 

劉備が皇帝に即位した事で、呉の孫権も、帝位に就く事になり、ここに、・呉・蜀の三国時代が開始される事になります。劉備は、飽くまでも漢の後継者である事を強調したので、蜀は、蜀漢と呼ばれる事もあります。

 

こうして、皇帝に即位した劉備ですが、孔明達、重臣の願いとは裏腹に劉備自体は、呉に対する敵対姿勢を強めてゆきます。

 

次回記事:関羽と張飛の死に劉備は仇討ちの決意を固める

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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