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天下分け目の最終決戦は馬超VS曹操!赤壁で曹操が勝利していたら発生していたパラレル三国志

2022年4月24日


 

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赤壁の戦いで敗北する曹操

 

西暦でいう208年。有名な「赤壁(せきへき)の戦い」が起こります。それまで圧倒的な優勢で天下統一に向かっていた曹操(そうそう)が、この戦いで予想外の敗北を喫したことで、天下取り争いはおおいにもつれ、魏呉蜀による三国鼎立時代が幕を開けることになります。

 

ですが、もしここで曹操が敗れていなかったら、歴史はどうなっていたのでしょうか?

 

丁儀の詩才を愛する曹操

 

「そのまま曹操の天下統一が確定していた」とは、しばしば言われることですしかし、いかがでしょうか?そんな平凡な定説には、やはり、逆らってみたくなるのではないでしょうか?少なくとも、私は逆らいたくて仕方ないです!

 

ヨシ!逆らってみましょう!

というわけで、こう考えました。

 

曹操に立ち向かう劉備と孫権

 

「赤壁の戦いで、劉備(りゅうび)孫権(そんけん)が敗れたと仮定しても、その後に曹操と対抗できるリーダーは登場したかどうか」と。そして、思い出しました!史実においても、赤壁の戦いの後、「劉備でも孫権でもない勢力だが、曹操を一度は打ち破りかけた」人物がいたことに!

 

五虎大将軍の馬超

 

その人物ならば、赤壁の戦いで曹操が勝ったパラレルワールドでは、赤壁第二ラウンドの旗頭としてかつがれるのではないでしょうか?

 

オラオラモードで曹操を追い詰める馬超

 

そう、その人物こそ!史実では劉備の配下になりイマイチ晩年は登場が少なくなってしまった猛将、かの、馬超(ばちょう)です!

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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馬超が「反曹操陣営の希望の星」になるシナリオはこう始まる!

曹操を追い詰めた馬超

 

なぜここで馬超が登場するのか?

赤壁の戦いで曹操が勝利したと仮定して、その後、何が起こるかを考えてみましょう。

 

江南(こうなん)は曹操に占領される

・孫権は殺される

周瑜(しゅうゆ)のような孫家の忠臣たちは孫権と共に殺される

・ただし劉備と関羽(かんう)張飛(ちょうひ)は、得意の逃げ足で戦場から脱出し、流浪の身として逃れる

諸葛亮(しょかつりょう)趙雲(ちょううん)、そしておそらく?統(ほうとう)も劉備を追って脱出する

・孫権の部下の中でも諸葛亮とゆかりの強い魯粛(ろしゅく)諸葛瑾(しょかつきん)は、死ぬことを選ぶより、たぶん劉備一派に加わって脱出することを選ぶ

 

陶謙と劉備

 

つまり、これだけの人材の流出が起こるわけです!彼らは、かつて劉備本人が陶謙(とうけん)劉表(りゅうひょう)に対してそうしたように、再起を図るまで身を寄せておける勢力を探すことでしょう。ただし、陶謙や劉表のような「いまいち」な領主に頼ったせいでいろいろ時間を無駄にした劉備は、同じ過ちを犯さないでしょう。

 

反曹操として、もっと戦力になりそうな存在を探すでしょう。

 

五斗米道の教祖・張魯

 

だから、彼らが劉璋や張魯のところに亡命する可能性はあり得ません。あり得るのは、史実でも、「潼関(どうかん)の戦い」で20万という大軍を率いて曹操軍と対峙し、一時的には曹操をかなり追いつめた、西涼(せいりょう)の馬超のところに身を寄せる、というシナリオです!

 

関連記事:賈詡の智謀に敗れた馬超。「潼関の戦い」を分かりやすく解説

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馬超特集

 

 

 

「でも史実の馬超は曹操にかなわなかったんじゃないの?」という心配も無用です!

劉備軍に降伏する馬超

 

しかしここで、心配ごとが思い浮かんだのではないでしょうか。「史実でも、馬超が大軍を率いて潼関の戦いを起こしているが、けっきょくは曹操に惨敗したじゃないか!」というもの。

 

それはそのとおりです。

ですが!

赤壁で曹操が勝ったパラレルワールドであれば、その心配は無用です!

 

馬超と韓遂

 

というのも、馬超が史実の「潼関の戦い」で惨敗したのは、離間の計を食らってまんまと同盟相手との仲を引き裂かれてしまった為。

 

賈ク(賈詡)の離間の計

 

言ってはなんですが、史実の馬超軍に優秀な軍師がいませんでした。それゆえ、歴戦の参謀揃いの曹操を相手にすると、「計略にかかり放題」な状態になっていたのです。軍事ではかなり曹操を追いつめたものの、計略面での惨敗でした。

 

連環の計を編み出した龐統

 

ところが、「赤壁の戦いで曹操が勝った場合」となれば、話が大きく変わります。孫権が死に、劉備が流浪の立場に戻ってしまったこのシナリオでは、反曹操に燃える人材の大流出が起きています。彼らが、続々と馬超の下に馳せ参じるのです。そのメンバーの代表格は、先ほど述べたとおりの名前!

 

龐統

 

劉備、関羽、張飛、趙雲、諸葛亮、龐統、魯粛、諸葛瑾。ここに、もともとの馬超陣営にいる人材として、馬岱(ばたい)龐徳(ほうとく)も入ります。ベテランの勇将が揃うだけでなく、軍師としても当時最高クラスの人々が揃うのです。これだけの手駒が馬超の手元に揃う!

 

孫権も手を焼く孫尚香

 

なんだか、赤壁の際の孫権よりも、むしろ頼もしく思えるのではないでしょうか?

 

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if三国志

 

 

まとめ:孔明が馬超に提案するのは高祖劉邦と同じ作戦の筈!

曹操を絶対殺すマンとしてなった馬超

 

馬超VS曹操という対立図式になった場合、この戦いはどうなるのでしょうか。馬超陣営に入った孔明(こうめい)が考える作戦は、おそらく、かつて劉邦(りゅうほう)項羽(こうう)に勝った作戦の再現でしょう。すなわち、西涼や漢中(かんちゅう)の地の利を活かして長期戦に持ち込み、じりじりと反曹操の挙兵が中国全土で興るのを待つ長期戦を提案するでしょう。

 

それで、馬超が、いつかは曹操に勝てるでしょうか?

 

ところが、この「馬超VS曹操」の戦い。諸葛亮の側にいわせれば、「馬超が勝っても勝たなくてもどっちでもいい」戦いの図式になっているのです。諸葛亮孔明の目標は、劉備に「漢王室復興」の夢を果たさせること。

 

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三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

馬超に天下をとらせる気は実はさらさらなく、諸葛亮が狙うのは、曹操・孫権・劉備による三国鼎立のかわりに、曹操・馬超・劉備による三国鼎立を果たすことのはずです!

 

漢中王になる劉備

 

つまり、馬超が曹操と戦っている間に、やはり劉備は劉璋(りゅうしょう)を攻めて蜀を建国し、孫権と馬超が入れ替わるだけで、このパラレルワールドでも三国時代は始まるわけです。

 

ただし、主役の一人は馬超です!

その後は、どのような展開になるのか?

それは、またいろいろなことを想像できるので、とてもここでは書ききれません。

 

蜀馬に乗って戦場を駆け抜ける馬超

 

ここから先の展開はどうなるのかは、むしろ、劉備の元に行ってからパッとしなくなった馬超に歯がゆさを感じていた「馬超ファン」のみなさまに、ぜひ、夢を膨らませていただきたい。劉備の配下ではなく、劉備の同盟者として、馬超が曹操を苦しめる君主になったら、どんな展開になるか!

 

馬超と羊

 

馬超ファンにはたまらない、いろいろなシナリオが、ここから思い描けるのではないでしょうか!

 

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YASHIRO

YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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