日本にも「源平交代説」という迷信のような都市伝説があります。
天下を獲る順番が源氏、平氏の順番になっているものですね。
例えば、平清盛(平氏)→源頼朝(源氏)ですよね。
これは有名です。
1192(いいくにつくろう)鎌倉幕府ですから。
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日本にもある都市伝説
で、次は誰?っていわれると執権政治に代わるので、北条氏(実はバッチリ平氏なんです)で、次は室町幕府の足利氏(おもいっきり源氏)。室町幕府を滅ぼしたのは織田信長ですね(おもいっきり平氏)で、それを討ったのが三日天下の明智光秀(源氏)。
ここで百姓の豊臣秀吉が入ってきちゃうんですが、彼は藤原姓(関白になるので)の他に平氏も名乗っていたそうです
(このあたりがややこじつけ的なので都市伝説化してしまいます)。
そして江戸幕府の徳川家康(源氏)といった感じで、恐ろしく交互なんです。
近年では総理大臣すらもそれに該当するとか、しないとか……。怖いですね。
私は平氏だと、亡くなったおばあちゃんに教えてもらいました。
いつか天下を獲る順番が回ってくるのでしょうか。
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中国には源氏と平氏はありません
当たり前ですが、中国には源氏もなければ平氏もないです。
王朝を築いたひとの姓を考えると、劉家がやっぱり有名。
三国志では、劉家の後に曹家がきて、その後に司馬家がきています。
この順番が正式ですね。
孫家も王朝を建てましたが、正式には認められていません。
なぜなら中国は「正統論」の国だからです。
正統論とは、唯一無二の正統な皇帝と王朝が世界の支配者という考え方で、「天に二天なく、地に二王なし」という一文で表現されます。
献帝から禅譲を受けた文帝(曹丕)が正当な皇帝であり、他の劉備や孫権は偽物扱いです。
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二王を認めて欲しいひともいます
孫権は必死に地方分権政治を訴えます。
これを二帝並尊の原則と呼びますが、粘ったものの滅亡します。
中国は基本的にそれを認めない国家ですね。
おもいっきり中央集権国家の路線です。
三国は晋に統一されます。
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イエローギャング
三国志好きなら必ず知っている有名なフレーズがあります。
「蒼天已(すで)に死す。黄天まさに立つべし」
ご存知、黄巾の乱です。みんなシンボルカラーの黄色の頭巾を被っていました。
まさにイエローギャングですね。
すべてを黄色に染めようとしました。言い出したのは自称・天公将軍の張角ですが、彼の好きな色だった。からではありません。
源氏に代わるのは平氏。と全く同じ考え方です。
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色の順番が決まっているのが、中国の都市伝説
実は後漢のイメージカラーが赤だったのです。(ちなみに蒼天だから青だと勘違いしている方がいますが違いますよ)
赤の次は黄色と天下を治める順番が決まっているのです。
不思議ですね。
ちなみに色は五色あります。ゴールドとかシルバーとかガンメタリックとかは無いです。
赤、黄、白、黒、青の五色です。
よって、後漢から正式に禅譲を受けた魏のイメージカラーもやっぱり黄色です。
ちなみにその後の晋は白ということになります。
五行継承というのです
この王朝の継承の順は五行思想の原理からきています。
火(赤)から土(黄)が生まれ、土(黄)から金(白)が生まれ、金(白)から水(黒)が生まれ、水(黒)から木(青)が生まれ、木(青)から火(赤)が生まれるという循環です。
だから魏は禅譲を受けた後に元号を「黄初」とするのです。ちなみに孫権もそれを見習って呉の最初の元号は「黄武」としています。
呉のイメージカラーもイエローなんですね。
ちなみに魏から禅譲を受ける晋のイメージカラーは白です。
そして中国はその後、元が天下を治めるまでこの五色を繰り返すのです。
三国志ライター ろひもと理穂の独り言
袁術の創った幻の王朝「仲」のイメージカラーは何だったのでしょうか。
ちなみに袁術は陳にゆかりのある人物の末裔であることを自称していますが、この陳こそイメージカラーが黄色なのです。
後漢の後の天下は黄色ですからね。
袁術もしっかりとその辺りを勉強していたのでしょう。偉いです。