おとぼけ:そういった個性豊かな武将をまとめていった袁術君ですが、袁術ってどんな人なんですか?
この記事の目次
袁術ってどんな人?
石川:袁術って人は、家柄なんですが、汝南袁氏(じょなんえんし)の豪族ですね。
汝南袁氏(じょなんえんし)というのは後漢の時代の頃に出てきた家系で、この時代、つまり三国志の時代で勢力をほこった豪族、
貴族のボンボンみたいな人だったわけですね。
三国志演義だと反董卓連合軍(はんとうたくれんごうぐん)のところから参加してくると思うんですが、とにかくお坊ちゃんで世間知らずだったんでしょう。
しかも偉さが心底身に付いちゃっててそれで逸話を残した方ではあるようです。
おとぼけ:確かに袁紹と袁術っていとこでしたっけ?どっちが上なんですか?年齢的には?
石川:それは・・。ごめんなさい。kawausoさんからのツッコミがあると。
おとぼけ:袁紹のほうが上なんですかね?さぁここでkawausoさんに助けを求めたいと思います。
視聴者の方で袁紹と袁術どっちが年上か分かりますか?
kawauso:おそらく袁紹が年上だと思います。
曹操と同い年なので。曹操と同じ155年生まれなので少し袁紹が年上だと思います。
おとぼけ:さすがkawausoさんですね。なるほど。
石川:ちなみに三国志の時代で袁術も袁紹も結局敗れて消えていくわけですけど、その後の唐の時代に袁紹の息子の袁胤(えんいん)という人がいたんですが、袁胤(えんいん)の子孫という方が皇帝の宰相(さいしょう)を務めていたという記録も残っているそうなので、実は袁氏(えんし)自体は三国志の時代の後も息長く続いていった家系だったようですね。
おとぼけ:途絶えてはいないんですね。
石川:完全に滅びてはいないんですよ。ずっと後の時代になってから息を吹き返してくるという中々しぶとい一族ですね。
おとぼけ:凄いですね。なんか曹操によって滅ぼされたイメージが強かったんですが。
そうでもないんですね。やっぱり名門なんですね。名門なんですよね。そのあとの時代も宰相を務めますからね。
石川:名門の家系として根っこの所の力は残っていたんでしょうね。
関連記事:曹操の北伐~袁氏の滅亡~
おとぼけ:ここでコメントを読んでみたいと思います。
東方明珠さんから。『年齢を袁紹・曹操・袁術・劉備、一番下に孫権って出てますね。さすが東方さんですね。』
石川:孫権は生まれた時代がずっと後ですからね。
おとぼけ:東方さんなんですけど、うちの女性ライターなんです。
石川:kawausoさんと東方さんがライターの槍撃(そうげき)。
おとぼけ:2トップですね。
石川:あのお二方のお陰で成り立っていると。
僕はあのお二方とは違う所で、ぶつぶつ一人で屁理屈を言っているタイプって感じですね。
おとぼけ:石川さんの記事もすごくいいですよね。なんか独特な視点で捉えているので。
石川:僕は自分で言ってますが、はじ三のめがね君キャラですから(笑)
石川担当記事(別リンク)
袁術あるある・その1『出来そうな奴には身分で差別』
おとぼけ:では次なんですが、袁術くんあるあるということでkawausoさんに聞いてみたいと思います。
出来そうなヤツには、身分で差別。
袁術くんあるあるということなのですが、これはどういう意味ですか?
kawauso:袁術は身分が高いもんですから、自分よりも能力が高いヤツを嫌うんですよ。大嫌いなんですよ。
おとぼけ:大嫌いなんですね。
石川:ジェラシっこパークですね。
kawauso:大嫌いなので、どこか欠ける所を探そうとするんです。
やっぱり家柄しかないので、相手と自分を比べて劣るということを面と向かって言う、批判するという人なんですよ。
おとぼけ:自分よりも能力が優れている人には家柄で批判するということですね。
石川:今でもありますよね。
家柄ではないけれども、例えば社会に出てからの能力、学歴とは関係ないんだけども自分は東大出てて、
お前は早稲田だからお前はだめだみたいなこと言っちゃう人いるじゃないですか。
おとぼけ:いるいる(笑)
石川:それはあくまで学歴はステータスになっているからそういう使われ方をしているけども、その当時は家柄が良い、悪いでしか、袁術くんにはそれしかなかったんですよね。
彼は誇るべきものが自分自身家柄しか持っていなかったからどうしても家柄に頼るしかなかったんですよね。気持ちはすごく分かりますよね。
袁術あるある・その2『ええかっこしいは、絶対に許さない』
おとぼけ:なるほど。では次。ええかっこしいは、絶対に許さない。
袁術くん。これはどういうことですか?kawausoさん。
kawauso:袁術はですね、一番の人気者じゃないと気がすまないんですよ。
袁術の部下に舒卲(じょしょう)という人がいました。
この人は農民の飢餓にたまりかねて、無断で軍事用の秤量(ひょうりょう)を全部出してしまったと。
袁術は怒りますよね。袁術でなくても仮に董卓(とうたく)でも怒ったと思いますよ。
いくらひどい法律でも法律は法律なので。
でも袁術は怒るポイントが違うんですよ。
普通であえれば、自分の命令を無視したことを怒りますよね。
おとぼけ:そうですよね。
石川:命令違反ですからね。いわゆる軍紀違反ですからね。
kawauso:袁術くんの場合はこの秤量(ひょうろう)をまいたもんですから、民が舒卲(じょしょう)様ともてはやしたんです。
それで人気が舒卲(じょしょう)に集まって自分には人気がないと。お前だけなんだ!と怒ったわけですよ。
おとぼけ:人気に嫉妬しちゃったってことですね。
石川:これより人気者になってこのやろーってわけですよ。
ルールとか軍紀とかじゃなくて、俺より人気があり、出来る、俺よりもてはやされてるヤツは嫌だぁ~ってことですね。
これがホントのジェラシっこですね。
おとぼけ:子供ですね。袁術面白いですね。
次に無理矢理な解釈が得意ということですが、どういう事例があるんですか?
袁術あるある・その3『無理矢理な解釈が得意』
kawauso:これは袁術が皇帝になろうとしたときに、最初は後漢の献帝がこれは無理だから、後漢は何もないんだから俺でもいいんじゃない?と家臣の一人に聞くわけですね。
ですが、家臣は反対したんですよ。
袁術くんは反論できなかったわけです。
ですが、袁術くんは皇帝になることをあきらめていなかったので、自分が皇帝になるのを予言した予言書が『どこかにあると思うから部下に探してこい』というわけですよ。
部下からしたら『えぇぇぇ~\(◎o◎)/!ですよね』あるかどうか分からないのに(笑)
石川:まるで竹取物語ですね(笑)無茶なもの探してこいってことですもんね。
kawauso:でも予言書があったんですよ。
おとぼけ:えっ。予言書があった!?詳しく教えてください。
kawauso:その予言書には「漢にかわるものは当塗高(とうとこう)」と書いてあったんです。
この中の塗るという漢字と袁術の袁術航路の路は同じ道、道路なんだと。だから一緒だぁヽ(^o^)丿と。
おとぼけ:その予言書に書かれているのは俺じゃないかと(笑)
kawauso:俺だと。むしろ俺だと。
おとぼけ:すごく無理矢理な解釈ですね。
kawauso:それを根拠に無理矢理(皇帝)になったと。
石川:もうほとんど、徳川家が豊臣家にいちゃもんつけるときに鐘に書いた国家安康というのが家康の名前をぶった切ってるからけしからんと言ったのと同じぐらいむちゃくちゃ理屈的ですね。
kawauso:むちゃにも程がありますよね。
おとぼけ:こんな無理矢理解釈できるものなんですね。
石川:ただ面白いのは本当に悪いヤツだったら予言書を一からでっちあげると思うんですよ。
ところが袁術くんは気が小さいのかそこまで頭が回らなかったのか、
あるいは本当に俺が皇帝になるというのを誰かが予言していると頭から信じ込んでいたのかは分かりませんが、一からはねつ造しなかったんですね。
おとぼけ:そこは評価されるべきですね。
石川:評価していいのかな??(笑)
おとぼけ:なんだかんだいってねつ造する方って王莽(おうもう)ですよね?
石川:漢王朝はトータル400年続いているんですけど、実は前漢と後漢に分かれていまして、その間に新っていう国が15年間だけ王朝が存在した時代があったんですよ。
それを新王朝をたてたのが王莽(おうもう)という人物で、王莽(おうもう)は元々古文書を研究する学者だったんですけど、
そういう知識と能力を使って、自分が(トップ)なるというのをでっちあげて、一旦前漢の皇帝から地位を簒奪(さんだつ)して皇位についたという人物がいました。
そこよりは(笑)袁術くん小物なんですよ(笑)ハートがミニマムなんですよ。
おとぼけ:ノミのような心臓なんですかね。
kawauso:ちょっと小物ですよね。
関連記事:王莽 – 史上初、帝位を簒奪した男
おとぼけ:でも袁術くん可愛らしいですね。
石川:可愛らしいですね。
おとぼけ:ではここでコメントを読んでみましょう。
うめこっぷらうんさん。消しても消しても出てくる広告がうっとうしいですね。こういうものなんでしょうか?広告出ちゃってるんだ~。
kawauso:こちらも出てますね。
おとぼけ:東方さんがこちら出てないです。よく分からない。『東方さん。袁術、わしより目立つこと禁止!東方様、石原様の声が割れて聞きづらいです。』
これはちょっとどうしようもないですね。
石川:これは今後の課題ですね。
おとぼけ:前回はkawausoさんが電波遭難してたということで今回電話でという対応だったんですが、これは次回までに改善したいと思います。
うめこっぷらうんさんのコメント『なんだろうこのダメ人間っぷり。こういう部分だけ拾ってるんですよね』
おとぼけ・石川・kawauso:いやいやいやいやいや(笑)
袁術の良いところってなに?
おとぼけ:では袁術のいいところは?
石川:いいところ?いいところ?孫策(そんさく)を養子にしたかったこととか?
袁術くん、人は悪くないと思うんですよ。
多分、地位とか政治の話を抜きにして個人で付き合うと結構気のいい奴だと思うんですよ。
だけどあまりにも歴史的には負の部分だけが強調されてしまっていて、良い所があったとしても、完全にかき消されちゃってるって感じがあるんですよね。
袁術っていうのは。だからいいところを上げてくださいと言われても、う~ん。
kawausoさん。何か袁術のいいところってあります?
関連記事:孫策を自分の息子にしたいと思っていた袁術
陸遜の一族にみかんをあげる袁術
kawauso:一つあります。陸績(りくせき)という、陸遜(りくそん)の一族なんですが、
この人は子供の時に袁術の都に陸績(りくせき)が行き、おやつにみかんをもらってます。
おとぼけ:おやつにみかんをもらったんだ。
石川:当時のみかんって今と違って高いんですよ。
おとぼけ:僕らが食べているみかんって当時はそうとうな高級食品だったんですね。
石川:みかんではないですが、吉川英治の三国志も劉備が母親にお茶を買いに行くところから始まってますよね。
僕らは日常的に食後にお茶を飲んでいますが、当時はものすごく高級品でいってみれば漢方薬として飲まれていたという感じですね。
それぐらいですから、みかんも匹敵するぐらいだったと思います。
kawauso:このみかんをですね、自分が食べてお母さんに食べさせたいと思った陸績(りくせき)6才が衣服のたもとに隠して持っていこうとして、転んだんですよ。
石川:どじっこですね(笑)
kawauso:転んだ拍子にみかんが出てしまい、それを袁術が見てしまい、うちのみかんを泥棒するつもりかい?と聞いたら陸績(りくせき)はとても美味しいものだったのでお母さんに食べさせたいと思って黙って持って行ってしまいましたと言ったところ、『袁術:エエ子や~』と泣いたという。
中国が持っている24孝というのに書いてあるんですよ。
おとぼけ:いい話ですね。
石川:袁術というのは先程もお話しましたが、後漢時代から続く名家の血を引いているですよ。
当時の中国でも最も主流の価値観だったのが儒教(じゅきょう)であって、その儒教の思想の中心にあるのが親孝行というものがあるんですね。
袁術は自然に古い家系であるが故に儒教(じゅきょう)のそういう価値観というものを自然と持っていたと思うんですね。
だから、彼の反応というのはそういう親孝行の自分を褒めてもらおうということではなくてそれ自体は素で出た反応だったのではないかなと思います。
彼が慣れ親しんできた古い時代の価値観からすれば、それは当たり前の親孝行だったと感じ取れますよね。
kawauso:そうですね。
おとぼけ:ではここでコメントを読んでみましょう。
東方明珠さん。『袁術はこの路の自身の字名に航路に無理矢理当てはめます。航路の路は塗と同義で同じ意味だったからです。』
はじ三記事より。これは誰の記事ですか?
石川:それはkawausoさんですね。
kawauso:私が書いたものです。
おとぼけ:うめこっぷらうんさん。『えっ!?英雄の一人ではないのですか?(笑)』これはね~。あとで・・。
石川:英雄の定義にもよるので難しいですね。
おとぼけ:まぁこれは後程。では袁術あるあるに戻してみたいと思います。人の都合を考えない。これなんかありましたっけ?
袁術あるある・その4『人の都合を考えない』
kawauso:袁術は皇帝までのぼったんですが、誰も味方がいないんですよ。
みんな嫌っていなくなってしまって誰もいないと。
金という国がありまして、ここに流暢(りゅうちょう)って人がいたんですよね。
この流暢(りゅうちょう)と同盟を結ぼうと思ったんですよ。
流暢(りゅちょう)の娘を自分のところと結婚させたいんだけども、できそうな子供がいないと。
それで、その時武将がきてまして、そいつがわりかしイケメンだったということで、お前、かわりに結婚してくれと言い出しまして、彼は僕は結婚しているし、子供いるのでできないと言ったが関係ないと、離婚しろというわけですね。
嫌だったら殺すというと言ったものですからやむを得ず彼はなくなく離婚して、結婚したという話があるんです。むちゃくちゃですよね。
おとぼけ:むちゃくちゃですね。
kawauso:他にいなかったのかと思いますけどね。
自分の部下とか。たまたま近くにいた部下を離婚させて結婚させるっていうのはおかしいですよね。
おとぼけ:人の都合を考えない人というのは現代人でもいますよね。
石川:そうですね。日本の例えば江戸時代なんかでもお殿様が自分の側室がいらなくなったからそれを部下に無理矢理押し付けて結婚させるという話というのはあったんですよ。
時代劇とか小説とかにはそういうネタがありますけど、決して袁術のやったことはそれほど突飛かっていうと突飛じゃないんですよね。
おとぼけ:当時はですか?
石川:その時代から考えればそういうことがあっても不思議ではないと思うんですよ。
ただ、やっぱりもろもろ見ていくと袁術くんっていうのはいかにわがままかという参考になる話ではありますよね。
kawauso:こればっかりではなくて、公孫瓚(こうそうさん)からの使者が洛陽(らくよう)に行くのを勝手に捕まえて行かせないと。
使者を切るとどうなるの?
おとぼけ:当時使者を止めるというのはヤバいことなんですか?
使者を切ったらダメっていうじゃないですか。使者と止めるというのは?
石川:今の時代と違ってその通信の技術があったわけではないですから使者というのはそれの行きかいは非常に国と国とのやりとりとしては重要だったわけですよね。
それを勝手に止めちゃって殺しちゃったり、捕まえて帰さないとかそれ自体が相手の国に対しての背信行為そのものですから。
今よりもメッセンジャーとしての役割は大きかったわけですし、逆にメッセンジャーが相手の国に行って相手の君主を説得すること。
諸葛孔明が孫権を巻き込んで赤壁の戦いに持ち込んだようなそういうこともあるんですよ。
だから使者というのはそれだけ重視されていたってことでしょうね。
おとぼけ:現代で言うと外交官ということでしょうか?
石川:実質そういうものですね。
通信インフラがなかったからこそ使者が行った相手の国で自分の権限である程度意見を述べることができたというのはあると思うんですよ。
絶対に。そういう意味でも使者と止めるというのは言語道断ですね。
おとぼけ:今でいうと外交官を勝手に止めちゃうってことですね。
石川:そうです。
おとぼけ:凄いな袁術(笑)
石川:今の時代だと外交官は外交官特権というので守られてますから、それを与えないようなものですからね。
おとぼけ:なるほどね。では次の袁術あるあるですが、全てに大雑把。
関連記事:鄧芝(とうし)ってどんな人?|敵国孫権に愛された蜀の名使者
袁術あるある・その5『やたらと大雑把』
kawauso:袁術くんはやたらと大雑把ですね。
おとぼけ:どういうところが大雑把なんですか?
kawauso:袁術くんは皇帝で、漢の制度にならって大将軍というのを置くんですね。
大将軍というのは戦があった場合に1名指名、任命するんですけど、袁術くんはスケールが大きいですから、2名と。
~ここでおとぼけさんが一回まとめる。~
石川:また、日本の江戸時代に例えますけど、日本の江戸時代の制度では基本的には老中という人たちが一番偉かったんですよ。
ただし何か一つ大きな出来事があったり、非常時には大老という臨時の役職を置くんですよ。
大老というのはそういう臨時の時に置くもので一人であることが当然じゃないと命令系統がバラバラになってしまいますから。
で、大将軍というのは同じで必要に応じて設けられる臨時の最高位の将軍であって、もちろん一人じゃないとおかしなことになるんですよ。
それを二人置いてしまったと。
袁術としては、「大将軍!大丈夫。名前がかっこいいじゃないか。だから二人置こうぜ!!」
そんな感じだと思うのですがどうでしょう?
kawauso:橋蕤と張勲の2名を任命して、呂布を討伐する為に置いたんですが、
俺がボスだし何でもいいやと。
結局、内戦もできないし、攻勢だったという時には普通の場員は攻勢の時には隊員を出すとか、減税と言って税金を下げるということをするんですよ。
袁術はそれをしないで俺は皇帝だからたくさん女の人だと言って女性狩りということをするんですね。
おとぼけ:兵糧(ひょうろう)も数えられなくて、内政も下手くそで、挙句の果てには美女狩りを行うという。
kawauso:美女狩りを行なって、一番の税金を無駄遣いするという。ひどすぎますよ。王のかぶれが。
おとぼけ:凄いな袁術。ではここでコメントを読んでみます。
東方さん。『おとぼけ様と石川さんは袁術の部下になりたいですか?』
どうです?袁術の部下にいざ自分がなったとすると。
関連記事:袁術の大将軍(笑)橋蕤(きょうずい)と張勲(ちょうくん)
もしタイムスリップしたら袁術の下で働きたいか?
石川:う~ん。どうかな。僕個人の基本的な考えとしては出来る上司って嫌なんですよ。
おとぼけ:なぜですか?
石川:江戸時代続きでまた言っちゃいますけど、一時期時代劇で鬼平犯科帳って流行りましたよね。
鬼平犯科帳というのは江戸時代の火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の頭であった長谷川平蔵を主人公としてストーリーなんですけど、
当時、理想の上司は誰だというアンケートを取った時に圧倒的に長谷川平蔵という方が多かったんですね。
でも僕は嫌でした。あの池波正太郎の原作を見ててとにかく長谷川平蔵は相手の心を読むんですよ。
読んで的確に心をついてくるです。
絶対嫌ですよね。自分の心を読めるような上司が上にいたら俺は怖くて仕事できません。
むしろ無能な上司が自分のことを監視していないような状態でその下で好き勝手やるというほうが部下としてはすごく楽ですよね。
おとぼけ:やりやすいということですね。
石川:だから袁術というのは自分が御(ぎょ)しえるのであればむしろある意味では理想の上司だったのかもしれません。
という見方もできるのではないかなと思いますけどね。
kawauso:できますね。
おとぼけ:面白いですね。僕は逆に袁術の部下だと自分の能力以上を発揮させるのは上司の役割だと思っているので僕は嫌ですね。
石川:上司に期待すると間違いなく袁術はダメな上司なんですよ。
自分がその上司の権威を借りて好き勝手やれるだけの才覚があれば、袁術みたいなタイプも逆に御(ぎょ)しえたかもしれませんね。
おとぼけ:なるほどね。じゃあ逆に優秀な部下ほど上司に袁術がいたほうがやりやすかったかもですね。
石川:ただ袁術って、先程も言ったみたいに嫉妬深い人ですから、その部下が有能で人気が出ちゃうと多分首切られるのではないでしょうか?やっぱり難しい。
おとぼけ:ちなみにkawausoさんは嫌ですと答えてます。これはどういう意味ですか?
kawauso:結局、袁術とうまくやっていける人は袁術の国作りを100%よんで、袁術よりも地味にじーっと仕事するしかないでしょうね。
おとぼけ:自分の上司よりも目立たないように地味~にやるんですね。
kawauso:地味にしておかないとちょっとでも人気が出ようもんなら即反感を買います。
石川:それはありますね。
kawauso:自分が仕事が好きでなかったら、できない袁術は相性ばっちりですけど、仕事できたら大変ですよね。
食っていくだけだったら袁術でもいいけど、上昇志向があったら絶対無理でしょうね。
(※2015年6月14日放送分)
はじめての三国志チャンネル 第2回目 – 赤兎馬を飲む 【001】
はじめての三国志チャンネル 第2回目 – 袁術ってどんな人? 【002】
はじめての三国志チャンネル 第2回目 – あなたの心の中にも袁術が住んでいる 【完003】
(文字起こし:小林奈津子)
(※2015年5月2日放送分)
はじめての三国志チャンネル 第1回目 – 自己紹介編 【001】
はじめての三国志チャンネル 第1回目 – 三国志に興味を持ったきっかけ 【002】
はじめての三国志チャンネル 第1回目 – 三国志の魅力編 【003】
はじめての三国志チャンネル 第1回目 – 三国志カレンダー 【004】
はじめての三国志チャンネル 第1回目 – 劉備玄徳 【完005】
(文字起こし:小林奈津子)