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112話:怒れる劉備は70万の大軍で呉を攻める

2015年10月3日


劉備 関羽途方 ぶち切れ

 

関羽(かんう)ばかりか、張飛(ちょうひ)まで失った劉備(りゅうび)は、

もう躊躇する事はありません。軍を興す号令を発して70万という大軍を集めました。

 

その中には、父の弔い合戦とばかりに、関羽の息子、関興(かんこう)と

張飛の息子張苞(ちょうほう)も含まれていました。

 

前回記事:111話:関羽と張飛の死に劉備は仇討ちの決意を固める

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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張飛の首を呉に、降伏してきた二人に孫権は慌てる

遅れて来た孫権 英雄

 

一方、張飛を討った、張達(ちょうたつ)と范彊(はんきょう)は、

首を持って呉に降伏してきました。それを知った孫権(そんけん)は慌てます。

 

「まずい事をしてくれた、これでは劉備は、余が張飛の首まで

討たせたと思うに違いない、誤解を解かねばならぬ」

 

すでに、70万の大軍が呉に向かうと聞いた孫権は狼狽して、

諸葛瑾(しょかつきん)を使者にして、蜀に派遣します。

 

いくら怒っている劉備でも孔明の兄なら殺しはするまいという判断です。

 

諸葛瑾は劉備の説得を試みるが...

劉備 危機一髪

 

諸葛瑾は、流石に孔明の兄だけあり、怯えた様子も見せず、

蜀に向かうと、劉備に謁見しました。

 

劉備の顔には怒りがありありと浮かんでいますが、孔明の兄である

諸葛瑾の来訪でもあり、怒りを堪えています。

 

呂蒙(りょもう)将軍は、呉候の命令を無視し、

勝手に兵を動かし、関将軍を斬ってしまいました。

呉候は、その事を大変に悔やんでおります。

 

しかし、今や、その呂蒙も病で亡くなりました。

勝手な事をしたのですから当然の報いというべきでしょう。

ですから、過去の事は水に流し、いたずらに呉を敵視せず

逆賊曹丕(そうひ)を討つ為に我らは再び手を結ぶべきではありませんか」

 

劉備は、黙って聞いていましたが、顔から怒りが消える事はありません。

 

 

「我が弟、関羽の仇討ちは、すべてに優先する・・

他の人間なら、この場で首をねじ切ってやる所だが、

そなたは丞相の兄、命だけは助けてやろう。

帰って孫権に伝えるがよい、首を洗って待っていろとな!!」

 

諸葛瑾は、再度、考え直すように促しますが、

劉備は、もう引っ込んでしまい出てきませんでした。

 

(大変な事になった・・もう引き返せまい)

 

諸葛瑾は、呉に帰り、劉備の言った一部始終を孫権に話します。

 

孫権は魏と組んで蜀に対抗しようとするが...

曹丕皇帝

 

孫権は、大きくうろたえて、今度は魏と組んで、蜀に対抗しようとしました。

 

曹丕は、孫権の手紙を受け取り、共同戦線を承諾しますが、

結局、兵力は出さずに事態を見守る構えを取ります。

 

当然でしょう、どっちかが倒れてから、兵を出して、

その領土を取り込んだ方が、得だからです。

 

孫権は止むなく、呉一国で蜀を迎え撃つ準備をします。

 

 

この蜀と呉が激突した夷陵の戦いは、長い間

呉と蜀の間に拭えない感情的なしこりを残す事になります。

そして、ここが、蜀帝、劉備の最期の戦場にもなるのです。

 

 

今日も三国志の話題をご馳走様でした。

 

次回記事:113話:老将・黄忠死す、次々と天に還る五虎将軍

 

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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

もちろん、食べるのはサーモンです。

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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