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113話:老将・黄忠死す、次々と天に還る五虎将軍

この記事の所要時間: 359

孫権 劉備 対立

 

孫権(そんけん)が魏と結んだと聞いた、劉備(りゅうび)

即座に水陸両面から呉に軍勢を進めます。

 

孫権はすぐに、孫桓(そんかん)と朱然(しゅねん)を迎撃に向かわせますが、

父の仇討ちに燃える張苞(ちょうほう)と関興(かんこう)の

獅子奮迅の活躍に打ち破られました。

 

前回記事:112話:怒れる劉備は70万の大軍で呉を攻める

 

藩璋と周泰が五虎将軍、黄忠に襲いかかる

 

大勢を立てなおした呉軍は、藩璋(はんしょう)、周泰(しゅうたい)

大将に再び、襲い掛かります。

これに対して立ち向かったのが五虎将軍、黄忠でした。

 

黄忠:「若いものばかりに任せてはおけません、どうか、ワシにも手柄を立てる機会を!」

 

黄忠(こうちゅう)は、若い張苞、関興の活躍に触発されて劉備に直談判します。

 

劉備:「いやいや、老将軍、もう、お年なのですから無理をせず、

どうか、後陣から若い者を指導監督してやって下され」

 

劉備にそう言われて、引き下がる黄忠ではありません、

余計に発奮して、是非にも先陣をというので劉備は許可します。

 

黄忠:「有り難い、呉の連中を蹴散らしてご覧にいれましょう!」

 

黄忠は、勢いよく飛び出し、藩璋と周泰の軍勢を一度は追い払う

大活躍を見せます。

 

手柄に逸る黄忠

黄忠

 

ところが、藩璋、周泰が、再び軍を立てなおすと苦戦します。

張苞や関興は、敵が大軍なので一度引き上げて体勢を整えましょうと

黄忠に進言しますが、手柄に逸る黄忠は聞きません。

 

黄忠

 

黄忠:「馬鹿な!何のこれしき、、ワシはまだまだやれるぞ!!」

 

黄忠は、張苞や関興が止めるのも聞かずに、数十名の部下と

共に、藩璋の本陣に突入します。

 

 

藩璋軍はたった数十名の黄忠軍に狼狽して崩壊し、

藩璋は、慌てて、馬で敗走してしまいます。

 

黄忠:「はっはっは、呉の将は皆、腰抜けか!待てい!!」

 

黄忠は、藩璋を更に単騎で追いますが、そこに落とし穴が潜んでいました。

馬忠(ばちゅう)という呉の武将が、黄忠に背後から矢を放ったのです。

 

「うぐっ!!」

 

矢は黄忠の肩に深々と突き刺さります、肩に力が入らず黄忠は落馬しました。

 

仕留めようとする馬忠に黄忠はどうする?

photo credit: Frozen via photopin (license)

photo credit: Frozen via photopin (license)

 

馬忠は、喜び勇んで、黄忠を仕留めようとしますが、そこは黄忠、

肩を庇いながら、馬忠と馬忠の兵の攻撃を振りはらいます。

 

馬忠:「なんだ、このジジイ、死に損ないの癖にしぶといぜ!」

 

その時、黄忠を心配して後を追っていた、関興と張苞が黄忠を見つけます。

馬忠は、分が悪いとみて、部下と共に逃走しました。

 

黄忠は、二人に担ぎ込まれて、本陣に戻りますが、矢には毒が塗られ、

時間が経過するごとに、黄忠の顔色は悪くなります。

 

黄忠の危機に駆けつける劉備

劉備 危機一髪

 

黄忠が危ないと聞いた劉備は、慌てて駆けつけます。

 

劉備:「老将軍、済まなかった、わしが、お主を年寄りと言ったばかりに

お主に無茶をさせてしまった・・」

 

劉備が、涙を流して詫びると、黄忠は首を振りました。

 

黄忠:「なんのぉ・・勝負は時の運、これは拙者のヘマで御座る、、

陛下の責任ではござらん・・」

 

劉備が、うなだれていると、黄忠は最期の力を振り絞るように

起き上がり、劉備に向き直りました。

 

黄忠:「陛下と、過ごした十余年、楽しゅうござった・・

あの曹操と互角に戦え、夏候淵まで斬る手柄も立てた・・

荊州の片田舎で、つまらぬ太守に使われ、一生を終わる筈であった

この老いぼれに武人の誇りを下されたのは、陛下でありますぞ。

礼を申し上げたいのは、拙者の方でござる・・」

 

関連記事:黄忠vs夏侯淵|定軍山の戦い

関連記事:曹丕が建国した魏ってどんな王朝でどうやって滅びたの?

関連記事:何で曹操は漢中で劉備に負けたの?

 

黄忠の最期の望み

黄忠

 

劉備:「こ、、、黄忠、、わしは・・わしは・・」

 

黄忠:「陛下、老いぼれの最期の望みでござる・・

どうか・・どうか、呉と魏を滅ぼし、天下を取って下され・・」

 

黄忠は、そういうと仰向けに倒れ、再び目を開ける事はありませんでした。

黄忠漢升、享年75歳、戦い続けた男の見事な最期です。

 

劉備:「これで、五虎将軍を3人まで失った、、なのに、呉を討つ事さえ出来ぬ

わしは、先陣に立ち、兵士と苦楽を共にするぞ」

 

劉備は、宣言し自ら兵を率いて、前線に立つ事になります。

 

正史の黄忠はどうだったの?

黄忠イラスト0005 kiki

実は,正史三国志では、黄忠は西暦220年、

劉備が漢中を制圧した頃に病死したと書かれています。

 

夷陵の戦いでの黄忠の活躍は演義の全くの創作であり

黄忠は戦いに参加してはいないどころか、この世にいないのです。

 

ですが、一生を戦場で過ごし、子供にも先立たれた黄忠が病死では可哀想、

せめて、最期は華々しく戦死させてやろうという人々の思いが、

黄忠を物語の上で甦らせ、呉軍を追いまわさせたのです。

 

こんなにも読者に愛された黄忠は、幸せ者だったと言えるでしょう。

 

今日も三国志の話題をご馳走様でした。

 

関連記事:それだけは言っちゃダメ!三国武将の地雷ワード3選

次回記事:114話:蜀キラー陸遜、劉備を打ち破るための不気味な沈黙

 

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この記事を書いた人:kawauso

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■自己紹介:

どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

もちろん、食べるのはサーモンです。

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