軍師が参加している事を知ります。
「ふん劉備め、多少は頭を使って戦をするようになったのか
だが所詮は、居候の将軍に仕えるのだ、ろくな軍師でもあるまい、、
たまたまのマグレ勝ちに気を良くしている間に蹴散らしてくれる」
曹仁は、同僚の李典(りてん)が制止するのも聴かずに
拠点である樊(はん)城を出て全軍三〇〇〇〇人を新野城に繰り出します。
この記事の目次
曹仁、 八門金鎖(はちもんきんさ)の陣を繰り出す
そして、城内から様子を見ている徐庶を試すように、
軍を動かし、八門金鎖(はちもんきんさ)の陣を構築するのです。
「どうだ、劉備の軍師、、この八門金鎖の陣が分かるか?
迂闊に飛び込めば、全滅するのは必至よ、、」
得意満面の曹仁ですが、このような高度な陣形を敷けるという事は、
曹仁も将軍としてかなりの勉強をしていたのでしょう。
戦下手の劉備、見たことのない陣を見て軍師に早速相談
劉備が徐庶に、
「あの陣形は何というのか?」と尋ねると徐庶は答えました。
「あれは、八門金鎖の陣です、入口が8つありまして、
休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門、開門です。
生門、景門、開門から入れば、我が軍に有利ですが、
傷門、驚門、休門から入りこむと傷つき、
死門と杜門から入りますと軍は全滅します、、」
「徐庶、では、どのようにすればいいのか?」
「幸いな事に、陣の中央に弱点がありますな、、
生門から陣に突入して景門から抜ければ、陣を破壊できましょう」
劉備は早速、趙雲(ちょううん)に進む方向性を示して突撃を命令します。
趙雲(ちょううん)も活躍したよー
趙雲が言う通りに突撃すると、八門金鎖の陣は乱れます。
「今です、総攻撃を仕掛けて、曹仁を破りましょう、、」
劉備は、さらに張飛(ちょうひ)に出撃を命じて、
動揺した曹仁軍を散々に撃ち破りました。
曹仁は、徐庶を見くびった事を後悔しますがそのような事を
言っている場合ではありません。
本拠地に戻った、曹仁はブチキレ、その理由とは?
しかし、本拠地である樊城についた曹仁は、愕然とします。
もぬけの殻にしていた、城に関羽(かんう)の軍の旗が翻っていたのです。
徐庶は、曹仁が全軍で新野にやってきた事をチャンスと見て、
関羽を極秘に城から出して、樊城を陥落させていたのです。
「はっはっは、曹仁、遅い帰りだな、、待ちくたびれたぞ
どうだ、疲れていなければ、ここでワシと一戦交えぬか?」
城の上から関羽に高笑いされて、怒り心頭の曹仁ですが、
敗残兵で樊城を取りかえす事も出来ず、樊城を迂回して、
曹操の本拠地である許都まで逃げていきました。
こうして、徐庶は劉備軍の救世主として華々しいデビューを
飾る事になります。
新野の戦いは、徐庶の華々しいデビューを印象づける為に
描かれていると言っていい、三国志演義の見せ場です。
ところが同時に演義上で徐庶が活躍する最期の戦いでもあるのです、、
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耳で聞いて覚える三国志
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歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。