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105話:曹操軍20万vs蜀の歴代最強メンバー【漢中争奪戦】

この記事の所要時間: 58

黄忠VS夏侯淵

 

黄忠(こうちゅう)は、敵将夏候淵(かこうえん)を討った勢いを駆って、

そのまま漢中の郡都である南鄭(なんてい)を占領してしまいます。

 

操(そうそう)は、激怒し20万の大軍を率いて、険しい山地を超えて、

三度目の漢中へと陣を進めていきました。

 

前回記事:104話:黄忠vs夏侯淵|定軍山の戦い

 

曹操軍が疲れていた、その理由とは?

曹操 船酔い

しかし、平地とはわけが違う山地の進軍、曹操軍は戦争の前の段階で

疲れ果ててしまいます。

 

そうでなくても、ここ数年、合肥(がっぴ)攻防戦や漢中攻略で

戦争続き、曹操軍には、明らかに嫌戦気分が蔓延していました。

 

それでも何とか、曹操軍は斜谷道から漢中に入り陽平関に陣を敷きます。

 

関連記事:荊州を餌に孫権を合肥を攻めさせる劉備

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劉備軍はベストメンバーが揃っていたが無理をせず持久戦

劉備 ゆるキャラ

 

劉備軍は、既に曹操に備えて完全な防備を備えていて、

趙雲(ちょううん)黄忠(こうちゅう)、魏延(ぎえん)、

張飛(ちょうひ)馬超(ばちょう)法正(ほうせい)孔明(こうめい)

錚々たる人員が揃っていましたが、劉備(りゅうび)は、ここで

一切無理をせず持久戦を選びました。

 

劉備:「大丈夫じゃ、何か今回はワシ、曹操に負ける気がせんのよ♪」

 

劉備は嬉々として、城壁によじのぼると、体を動かしたり

曹操軍を眺めたりして余裕のりゅうちゃんです。

 

曹操軍は、劉備が予想した通りに士気が低く、おまけに、

兵糧を運ぶ事に苦労したので常に食糧不足に悩まされていました。

 

こんな事なら20万の大軍を持ってこなければ良かったのですが、

いまさら、そんな事を言っても始まりません。

 

曹操は劉備を挑発するが…

劉備が眩しい 素晴らしい

 

曹操は、何度も劉備を挑発しますが、本拠地を得て、余裕綽々の

劉備は、城壁の上で小躍りしながら、まるで応じないままでした。

 

憎たらしい劉備を眺めながら、曹操は日々の食糧の調達に追われる事になります。

 

魏軍の士気が落ち始め孔明がある提案を出す

孔明VS曹操

 

こうして、魏軍の士気はみるみる落ちていきました。

そして戦闘が始まって、半年も経った頃、孔明は、魏軍の食糧倉庫を

焼き払う計略を提案します。

 

ここで、食糧倉庫を焼かれれば、魏軍は飢餓に陥り、戦争は

蜀軍の大勝利に終わるからです。

 

これに応じたのは、黄忠趙雲でした、二人は互いに先陣を譲らないので

くじ引きになり、引き当てたのは黄忠でした。

 

趙雲は無念でしたが、黄忠がしくじった時に、

そのリカバリに入るという役割を与えられました。

 

黄忠:「わしゃ、失敗など考えた事は無い、しくじったら、死ぬ時ぞ

そう思って、今まで生きてきたわい」

 

たった500の手勢で食糧庫に斬り込む黄忠を趙雲は心配しますが、

黄忠は、こう言い返して、夜陰に乗じて城を出ます。

黄忠、御年七十過ぎの心意気!カッコイイじゃありませんか。

 

黄忠は500騎を率いて魏の食糧庫を襲う

黄忠イラスト0005 kiki

黄忠の手勢500騎は、首尾よく北山の麓に山と積まれた食糧庫に、

到着しました、長い膠着で警戒が弱っていたのか守備兵は、殆どいません。

 

黄忠:「よし、景気良く焼き払ってやれい!!!」

 

守備兵を蹴散らした黄忠は、配下に命令して食糧に火をつけます。

 

しかし、その黒煙は魏軍を呼び寄せるには充分でした。

異変に気がついた魏軍の徐晃(じょこう)は現場に急行し黄忠を発見します。

 

徐晃:「おのれ、黄忠!夏候淵殿の仇! 逃がしはせぬ!」

 

徐晃は、黄忠に追いすがりますが、ここは漢中、周辺は岩山で曲がりくねり、

中々、黄忠に追いつけません。

 

その頃、趙雲は、麓から煙が上がっているのを確認して黄忠が首尾よく、

作戦を成功させたのを知りますが、そのまま約束の刻限になっても、

黄忠の部隊が帰還して来ません。

 

趙雲は黄忠を心配し捜索

趙雲 子龍

 

趙雲:「もしや、老将軍、敵兵に討たれたのか、、、

なんという事だ、こんな事なら無理にでも私が出れば良かった」

 

そう思うと、出陣前の黄忠の言葉が尚更引っ掛かります。

 

趙雲は、いてもたってもいられず、手勢千騎を率いて、周辺を捜索し始めます。

 

その時、運悪く、趙雲の騎兵千騎は、黄忠を追いまわしていた

徐晃の大軍勢と遭遇してしまいます。

 

徐晃:「趙雲、こんな所で会おうとは、手柄首が、もう一つ増えそうだ」

 

趙雲:「徐晃、、貴様が老将軍を討ったのか、、許せん!!」

 

趙雲vs徐晃

雷 s

 

趙雲は、馬に鞭を入れて徐晃に突進しました、その貫通力は非常なもので

魏の大軍は、紙のように突破されていきます。

 

徐晃:「くっ!小癪なあっ!!!」

徐晃は、兵を立てなおして、再び趙雲に追いすがります。

 

すると趙雲は、一気に軍を引き返し、砦に向かって逃げ戻ります。

 

徐晃:「口ほどにもない、追えっ!趙雲を殺せっ!!」

 

大軍を擁する徐晃は、逃げる趙雲を追いかけます。

 

ところが、趙雲の砦に辿りついた徐晃は、異様な光景を目にします。

 

砦は城門が開かれ、人っ子一人いないのです、、

 

徐晃:「馬鹿な、、確かに今、趙雲はここに入ったハズ、、

いや、しかし、これは孔明の策かも知れぬ、、

迂闊に突入しては、まずい」

 

徐晃は、進むのを躊躇して、全軍に退却を命令します。

 

その時でした、、、、

 

ジャーン!ジャーン!ジャーン!!

 

退却を開始した魏軍の背後に伏兵が現れ、銅鑼を鳴らし矢を射かけてきたのです。

驚いた徐晃が、前に進むと、砦の門は閉まり、城壁からも矢が飛んできます。

 

徐晃:「おのれ、、趙雲に謀られた!!」

 

徐晃は、何とか軍を立てなおそうとしますが、伏兵に前後を挟まれた魏兵は

何が起きたか分からず混乱して同士討ちを始めます。

 

その混乱に乗じて、趙雲の兵も飛び出し、魏兵を滅茶苦茶に斬り殺します。

 

徐晃:「退けィ!退却、退却―っ!!!」

 

徐晃は、味方を斬り捨てながら、僅かな手勢を率いて脱出します。

たった、千騎の趙雲の軍勢が、1万の徐晃の軍勢を撃破したのです。

 

関連記事:趙雲ってどんな人?|投票ランキング1位の理由

関連記事:趙雲は何で桃園義兄弟ではないのか?

 

黄忠は蜀軍に自力で戻ってきていたが….

梅雨 s

 

その頃、敵の戦死者数を確認していた趙雲の元に、黄忠が、

僅かな手勢を率いて戻ってきました。

 

趙雲:「老将軍、生きておられたのですか!」

 

黄忠:「今度ばかりは駄目かと思うたが、、まだ生きておるわ」

 

黄忠は疲労の濃い表情で笑いましたが、これといった傷はありません。

恐るべき老人パワーに趙雲は安堵しました。

 

趙雲が魏軍に与えた損害

三国志 月

 

戦勝の報告を受けた劉備は、急いで趙雲の陣地にやってきて、

そのおびただしい魏兵の戦死者を見て驚きました。

 

劉備:「たった、千騎で曹操の大軍を破るとは、趙雲は全身が肝じゃのう!」

 

劉備は、驚嘆して趙雲の勇気を称えました。

一方の魏軍は、食糧倉庫を焼かれた事で、さらに食糧調達が苦しくなります。

 

曹操は馬超魏延にフルボッコ

馬超021

それでも、曹操は、それから二カ月頑張り続け、窮地を打開しようとして

劉備と決戦に挑みますが、混戦の中で馬超に蹴散らされ、

さらに魏延の放った矢が、曹操の前歯に命中して歯が欠けるという

九死に一生の体験をします。

 

関連記事:裏切り者? それとも忠義の士? 魏延について

関連記事:馬超(ばちょう)蜀に入った時にはピークを過ぎていた?

 

曹操、鶏肋(けいろく)と呟く

曹操 鶏肋

 

曹操は、陣地に戻ると、悩みに悩んだ末に、「鶏肋(けいろく)、鶏肋」と呟きます。

 

鶏肋とは、鶏のガラであり、スープのダシとして捨てるには惜しい食材、

しかし、肉がついているわけでもないので強いてまで必要ではない、、

 

曹操は漢中を鶏肋と例えて、自軍に犠牲を強いてまで奪う必要が無い土地

そう考えて、撤退する事を決意したのです。

 

劉備は曹操に圧勝

金色 泡

 

足掛け3年に及んだ、漢中争奪戦は、こうして劉備の圧勝で幕を下ろします。

 

劉備は、曹操が魏王を称したのに対抗して、漢中王を称して即位します。

 

これまで、逆立ちしても曹操に勝てなかった劉備は、こうして、

自力で曹操を追い払い、漢中王の地位に就いたのです。

 

辛い事ばかりの連続だった劉備の人生の絶頂期がここでした。

 

ですが、劉備の輝かしい時は、長くは続きませんでした。

この後、劉備は体を引き裂かれるような悲しい知らせを受けるのです。

 

次回記事:106話:関羽 傲慢すぎて魏と呉の秘密同盟のきっかけに

 

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この記事を書いた人:kawauso

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■自己紹介:

どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

もちろん、食べるのはサーモンです。

 

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