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あの張飛がデレデレ?張飛が愛した愛馬

2015年8月27日


桃園の誓012

 

桃園三兄弟の劉備(りゅうび)には的盧(てきろ)関羽(かんう)には

赤兎馬(せきとば)がいますが、では張飛(ちょうひ)の愛馬は何だったのでしょうか?

 

「張飛の馬に名前なんてあるの?」それが、ちゃんとあるのです。

今回は知られざる張飛の愛馬について書いてみます。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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あんなに派手なのに馬の記述がない張飛

セイリュウ刀と蛇矛 張飛

 

三国志では、義兄の関羽に次いで活躍のシーンが多い張飛ですが、

その得物が蛇矛(じゃぼう)という以外には、不思議に装備品についての

言及がありません、特に愛馬に関しては、全くなく不思議なくらいです。

 

張飛と言えば、長坂橋の仁王立ちがありますが、その時に張飛の体重を

支えていた愛馬の名前は何というのでしょうか?

 

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北宋時代の太平寰宇記(たいへい・かんうき)に張飛の愛馬の記述が・・

赤兎馬 呂布

 

張飛の愛馬に関しての記述は、三国志の時代から

800年程後に編まれた太平寰宇記という本に記述があります。

 

寰宇記:張飛有馬名玉追,時歌曰:「人中有張飛,馬中有玉追。」

 

意味を書きますと張飛に馬あり、名前を玉追(ぎょくつい)と言う、

当時の人は言った、「人中に張飛あり、馬中に玉追ありと・・」

 

あれ?何かどこかで聞いたような、、まあいいや、とにかくこれにより、

張飛にも愛馬がいて、その名前は玉追、名馬中の名馬だった。

そういう事になるわけですね。

 

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張飛の馬、玉追の色は黒だったのか?白だったのか?

龐統と的盧

 

では、張飛の愛馬は、どのような姿をしていたのでしょうか?

赤兎馬なら全身は赤いイメージですし、的盧は凶馬であるとして、

その額の斑点から4本足の白までが描写されています。

 

ところが、玉追については、その身体的な特徴はおろか、

色でさえ、明確にされてはいないのです。

 

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張飛の廟は江夏にあり、そこは白馬廟というので白!

張飛 参上

 

前述の太平寰宇記には、張飛の霊廟は江夏(こうか)にあり、

そこは白馬廟と呼ばれていたという記述があります。

 

白馬廟というからには、張飛の愛馬は白馬だったという事になります。

でも、張飛が白馬ぁ?公孫瓚でもないのに・・

そして、どうして張飛と縁もゆかりもない江夏に廟があるのか?

 

まあ、玉追が白馬だとすると赤兎馬と並ぶと赤白で縁起がいい感じです。

 

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ところが三国志演義では・・

厳顔と張飛

 

しかし、白馬かと納得するにはまだ早いです。

三国志演義の第63回には、このような描写が・・

 

厳顔猛回頭看時、為首一員大将、豹頭環眼、

燕頷虎鬚、使丈八矛、騎深烏馬、乃是張飛。

 

意訳:厳顔(げんがん)が振り向いてみると、そこには1人の大将がいた。

顔は豹のようで目はドングリのように丸く、燕のような鋭い顎

顔には虎ヒゲを生やし八丈の蛇矛を構え深く黒馬に跨っている。

それが張飛である。

 

原文には、烏馬(うば)とありますが、これは烏(カラス)の色という事で、

黒馬という事になります。

 

黒は京劇などでは、張飛のパーソナルカラーになっています。

例えば、関羽も赤兎馬に合わせて顔は赤ら顔になっていますよね?

この理屈でいくと、張飛の愛馬、玉追は黒馬という事になります。

 

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張飛の愛馬の名前は後世の創作・・

デレデレ張飛

 

もっとも、張飛の愛馬に関する資料は同時代のものがないので、

恐らくは、記録のある呂布や関羽、劉備に近づけようとして、

後世の人がキャラクター設定をした創作であろうと思われます。

 

それでも、演義であれだけ大活躍した張飛ですから、

その愛馬の名前が分かっただけでもよしとしたいです(胸熱)

 

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三国志ライターkawausoのヒヒ―ンごと

kawauso 三国志

 

よくよく考えてみると、あれだけ大勢の武将が入り乱れる三国志演義で、

ちゃんと、武器や愛馬の名前がはっきり分かっている人って、

かなり少ないですよね・・

 

そう考えると、三国武将をビジュアル化する人は苦労するんだろうなあ

と人ごとながら考えてしまいました。

 

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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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