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趙達(ちょうたつ)とはどんな人?サイババか!?三国志に現れた天才占い師

2015年12月21日


 

趙達

 

私は占ってもらった事は一度もないので占いの精度などは分かりませんが、皆さんは占い師に占ってもらった事はありますか。

現在はネット上や路上でも占い師がたくさんいます。

三国志の時代に何でも100パーセント当てる天才占い師がおりました。

大したことない事から国の命運まで言い当て、しまいには自分の命日までをぴたりと言い当てた天才占い師をご紹介していきます。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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九宮一算の術で名声を得る

 

 

趙達(ちょうたつ)は後漢王朝の単甫(ぜんほ)の元で学問を修めます。

その後中国の中央部である中原で戦が起きると、彼は比較的平和な地域であった揚州へ避難。

趙達は自らが習得した占いの術「九宮一算の術(きゅきゅういつさんのじゅつ)」を使って名を高めていきます。

彼は空を黒々と覆うイナゴの数を当てたり、無くした物のありかなどを言い当て有名になっていきます。

 

趙達の占いにケチをつけるクレーマー

 

 

そんな彼の名声を聞きつけた人が趙達に「空を飛んでいるイナゴの数なんて分かる訳ない。どうせ適当な事を言っているだけなんだろう」とクレームをつけられます。趙達は激怒し、自らの術をそのクレーマーに見せつけます。

 

「九宮一算の術」で小豆の個数を言い当てる

趙達は自らの占術にクレームをつけてきた人に対して「今からあなたに私の占いの力を見せます。そこにある小豆をばらまいてください。その数を私が言い当てます」と言い、クレームをつけてきた人に小豆をばらまかせます。

趙達はばらまかれた小豆を見てその数を占います。

小豆の個数をクレーマーに伝え数を数えさせると彼の占った個数と合致したそうです。

 

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知人の嘘を見破る

劉寛 酒

 

彼はある日知り合いの家を訪ねた事がありました。

知人の家で数人の仲間と一緒に夜ご飯を食べておりました。

夜ご飯を食べ終わると知人は「いきなり訪れたので酒もなく、良いおつまみを用意していなくて大変申し訳ない」と趙達達に向かって謝ります。

彼は知人に向かって「君の家には美酒があり、シカ肉もあるのに、なぜ無いと謝るんだい」と質問します。

この事を聞いた他の友人は激怒します。

すると知人は「ごめんみんな。趙達の占いの力を試してみたかったんだ」と謝ります。

その後皆で酒を飲み夜更けまで語り合ったそうです。

 

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皆に「九宮一算の術」は誰にも教えない!!

遅れて来た孫権 英雄

 

趙達は占いによって名声を得て、孫権(そんけん)に仕える事になります。

孫家の臣で優秀な政治家である闞沢(かんたく)や儒教の学者である殷禮(いんれい)が頭を下げて彼に「九宮一算の術」を教えてくれと懇願しましたが、彼は教えませんでした。

公孫幐(こうそんとう)という人物は若い時から趙達に弟子入りし、一生懸命彼の術や考え方を学んでおりました。

趙達は熱心に学ぶ弟子の姿を見て「君に私の術の秘技を教えよう」と言います。

彼は大いに喜び、その後も学問に打ち込んでいきます。

しかし趙達は弟子である公孫幐がどんなに頑張っても、秘技を教えるのをためらい、ついに教えなかったそうです。

 

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孫権の帝で居る期間をぴたりと言い当てる

孫権と三国アヒル

 

孫権は皇帝の位に就くとすぐに趙達を呼び「私は何年間帝の位にいれるのだ」と問いかけます。

すると趙達は「漢の高祖・劉邦(りゅうほう)は12年間帝で居る事が出来ました。

陛下は約24年間帝で居る事が出来るでしょう」と孫権に答えます。

 

結果は趙達の占った通りです。孫権が皇帝になった時期は229年です。

亡くなった年は252年ですので、誤差は1年ありますが、約と趙達は言っていたので、ほぼあっております。

 

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趙達は孫呉の滅亡を言い当てる

 

 

孫権は趙達の占いが100パーセント当てている事から、試しに戦の勝ち負けを占わせます。

すると彼の予言した通りに勝つので、孫権は戦に連れて行くようにします。

224年、魏の皇帝である曹丕(そうひ)は、呉を討伐するため大軍で攻め寄せてきます。

呉の名将である徐盛は偽の長城を建設する事を孫権に進言。

孫権は進言を受け入れ、長城を作るよう徐盛に命令を下します。

曹丕は呉の長城を見て驚き、軍を退却させます。

孫権は曹丕が退却した後、趙達に「呉は今後どうなるのか占ってくれ」と依頼します。

趙達は「曹丕は軍を北に帰しましたが、呉の国は庚子(かのえね)の年に滅亡の危機にさらされるでしょう。」と答えます。

孫権は「何年後の庚子の年だ。」と聞き返します。

すると彼は「58年後の庚子の年です。」と明確に孫権に伝えます。

孫権は「今起きていることに対処するので手一杯な状況なのにそんな先の事は子や孫たちが考える事であり、私のあずかり知らぬことだ」と趙達に言い、その場を去っていきます。果たして趙達の占いの結果といいますと、ほぼ正解です。

280年に呉は孫晧(そんこう)が降伏した事で滅亡します。

誤差は2年ほど呉の滅亡が早まりましたが、あながち間違えではないでしょう。

 

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三国志ライター黒田廉の独り言

黒田廉

 

趙達は自分の命日も占うことが出来ました。自分の家で自分の命日を妻に知らせます。

妻は趙達の占いが100パーセント当てていることを知っているため、大声で泣き始めます。

すると彼は「嘘だよ。自分の命日なんて当てられっこないじゃないか」と妻を慰めます。

しかし趙達の命日は自分の占い通りでした。

天才占い師は自分が死ぬ日までわかってしまう恐ろしい精度を誇っていました。

趙達のようにすべての事柄を当てられる天才占い師が出現したら、人気がありすぎて大変なことになってしまいますね。

今回のお話はこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃまたにゃ~♪

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この記事を書いた人:黒田廉(くろだれん)

黒田廉

■自己紹介:

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。

好きな歴史人物:張遼夏候惇文鴦

何か一言:好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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