ナレーション:さあ!大変な事になったぞ!孫呉の力を示すと
優勝宣言までして乗り込んだ、周瑜(しゅうゆ)、司馬懿(しばい)の
まさかの連続攻撃により轟沈!!
喀血しすぎて貧血状態で医務室に運び込まれる事態になった!
それにしても強いぞ、司馬懿、地味に嫌な男だが、
さすがは天下を統一した晋の基盤を造っただけの事はあるッ!
しかーし、まさか、司馬懿の独走を許すような六軍師ではないだろう!
性格の悪さでは、司馬懿に負けない連中がどんな反撃を為すのか?
戦え六軍師!司馬懿にギャフンと言わせてやれィ!
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この記事の目次
諸葛孔明、ついに立つ!
袁術「おい、kawauso、なんで六軍師なのぢゃ、
陸遜(りくそん)が可哀想じゃろう!」
※陸遜を指差して言う袁術(えんじゅつ)
陸遜「ええっ!外されてるのボクなんですか!!」
※大ショックの陸遜
Kawauso「誰が外されているかは、皆さんの心の中で決めてくださーい」
法正(ほうせい)「けっ!貴様以外にいるわけないだろ、お猿さん!」
郭嘉(かくか)「ぷっ!」
袁術「黙れ!反抗期、貴様には聞いとらんわィ!」
※ミカンをぶつける袁術とそれをキャッチする法正
連絡が入ってきました。
周瑜が意識を取り戻したそうデース。
ただいま、トマトジュースを大量に飲んでいるとの事」
※スタジアムから、期せずして温かい拍手が起こる
荀彧「怪物君のドラキュラですか・・・」
※呆れている荀彧(じゅんいく)
陸遜「先輩は、トマトジュースが大好きなんです」
Kawauso「えー、、じゃあ、次に発言したい人」
諸葛亮(しょかつりょう)「はいはい!次は、私が行かせてもらいます」
※ずーっとスマホをいじっていた
諸葛亮孔明(こうめい)が手を挙げた
ナレーション:おおーっと!番組開始から長い間、
ひたすらスマホをいじっていた孔明が、やっと挙手してきたぞ!!
だらけていた蜀の応援団も、一気に活気を帯びてきたッ
Kawauso「じゃあ、孔明、口撃する相手は誰?それとも自慢?」
孔明「もちろん、仲達(ちゅうたつ)です・・
ちっとも見てませんでしたが、周瑜も倒されたようですし
随分ポイントを稼いだようですからこの辺で落としておかないと、
今後の蜀の戦略の妨げになります」
※衝撃を受ける陸遜
袁術「こいつも、相当歪んどるのぅ・・」
司馬懿「ふん、北伐の時のように返り討ちにしてやるわ」
諸葛亮「・・・時間が惜しいので、サクサク行きまーす。
最強軍師と言っても、定義は色々ですが、
やはり、部下を上手く使うという事があるでしょう。
もし、軍師が自分勝手で、部下の進言を聞かず、
自分の意見を優先して部下を死なせたりしたら、、
それは軍師として相当なマイナスポイントだと思います」
※軍師達、全員うなづく・・
諸葛亮「仲達は実際、攻撃がしづらいヤツなのです。
そもそも、この男の伝は、正史三国志にはなく、晋書にあり、
そこでは、司馬宣帝として完全無欠の扱いを受けているので、
アラが探しづらいのです」
荀彧「我が殿は曹瞞(そうまん)伝といい、
あることないこと、ゴシップだらけですからね・・
それを考えれば、晋書だけで済んでいる仲達は羨ましい」
袁術「裏を返せば、ゴシップを暴きたくなるような、
人間的魅力がないって事じゃろ?」
※袁術の一言が司馬懿に突き刺さる
司馬懿(くっ、、貴様に言われたくないわ)
孔明激白! 司馬懿のチョンボで張郃は戦死した。
諸葛亮「仲達は、第三次北伐から、私の前に立ち塞がりました。
それ以前に私と戦っていたのは、曹真(そうしん)大将軍と、
その副官であった張郃(ちょうこう)でしたが彼は有能でした。
それ以前から、張郃は夏侯淵(かこうえん)将軍の副官として対蜀戦線で活躍し
定軍山で、我が軍の黄忠(こうちゅう)将軍が、夏侯淵を討った時にも、
わが主劉備は、大して喜ばず・・・
『首魁を手にいれるのだ、こんな事でどうする』と口走っています。
この頃、劉備は、何度も張郃に攻撃を仕掛けて全て阻止されました。
地位は、夏侯淵が大元帥で上ですが、張郃の方が手強かったのです」
禰衡「夏侯淵が戦死した後、魏軍は動揺しましたが、
郭淮(かくわい)が張郃を臨時のリーダーに推挙すると、
動揺が収まったようです。
張郃は、かなり有能な将軍と言えますね」
Kawauso「へー!張郃って凄かったんだねー」
諸葛亮「しかし、張郃が有能である事は、曹真の死によって
対蜀戦線の司令官になった仲達には邪魔でした。
仲達の存在意義というのは、戦において無敵であるという事であり、
張郃の才能が自分に勝るのでは、立つ瀬がないからです、
ゆえに、ことごとく張郃の作戦を却下して張り合っていました
司馬懿「ふん、妄想たくましく、
ある事ない事を並べてくれるではないか?
確かに、張郃を戦死させたのは俺の落ち度だ、、
まだ蜀との戦いに慣れていなかったものでな
正直、悪いとは思ってはおるが、誰にでも戦術上のミスはある。
もっとも、敵陣営の貴様は、それを悪意に取りたいだろうがなぁ」
陸遜「凄い!孔明と司馬懿の舌戦だ!」
※わくわくしている陸遜
袁術「ばかもん!そんなファン心理だから、
お前はいつまでもマイナーなのじゃ!」
※何故か、袁術にキレられて、ミカンをぶつけられる陸遜
陸遜「うう、、何で怒られるの、、(泣)」
孔明、激白、第四次北伐は張郃を無視した司馬懿の敗戦?
諸葛亮「困りましたね、、仲達、、
ハッキリ言いますと、ここであなたが、張郃に戦を無理強いして、
死に追いやったと白状した方が、ダメージは小さくて済むと思いますよ?
ここから私が徹底的な論破をして、グロッキーになるよりはね・・
私も無駄なエネルギーを使う必要もないんですが・・」
※余裕たっぷりで時計を見ている孔明
司馬懿「やかましい!いつも貴様のハッタリが通用すると思うなよ!
やれるもんなら、やってみろ!!」
諸葛亮「やれやれ、、仕方がありませんねェ・・
私は色々忙しいんですが、いいでしょう、仲達、、
あなたに引導を渡す事にしましょうか」
※孔明の目がきらりーんと光った
カッコわりー 張郃の作戦を却下し司馬懿ピンチに
陽谿(ようけい)の戦いで魏の郭淮、費耀(ひよう)を撃破した後、
私は四度目の北伐を実行しました。
3年前の街亭の失敗で奪い損ねた、隴西の制圧を再度行おうと考えたのです。
補給面の脆弱性は私が木牛を発明して克服していました」
司馬懿(しばい)「貴様の回顧録を聞きに来たんじゃないわ
さっさと要点を話さんか!」
※机をバンバン叩いている司馬懿
諸葛亮「・・・第三次北伐までは、魏の対蜀戦線の
司令官は王族の曹真でしたが、病に倒れて、
荊州方面を担当していた司馬懿仲達が呼び出されたのです
ここで、張郃は車騎将軍として司馬懿の下に配属されます。
曹真とは、息の合ったコンビだった張郃ですが、
司馬懿とは、最初からぶつかります。
私は2月に祁山に達し、守将の賈栩(かく)、魏平(ぎへい)を包囲します。
仲達は長安から、張郃と杜襲(としゅう)を率いて救援に向かいますが
この時、張郃は司馬懿に進言、
「兵をわけて郿(び)と雍(よう)に置き、敵に備えるべき」と言います。
ところが仲達は、これを退け
「軍を分散させれば、無敵の項羽(こうう)が
黥布(げいふ)に敗れたのと同じ轍を踏む」と言いました。
実は、この時、私は、ほくそ笑んだのです・・
司馬懿は張郃の活かし方を知らんと思いました」
Kawauso「それはどういう事?」
諸葛亮「私は、その頃、密かに北方の鮮卑族の
軻比能(かびのう)に連絡を取り、魏軍の後方を脅かすように
頼んでいたのです。
こちらの記録は蜀志、諸葛亮伝で
裴松之(はいしょうし)が引いた漢晋春秋にあります。
張郃が後方に軍を残そうと進言したのは、
この軻比能に備えたものでした。
実際に、軻比能は魏の後方近く石城県に迫っていましたが、
その動きは雁門太守の牽招(けんしょう)に察知され、
牽招は、魏の曹叡(そうえい)に上奏、軻比能追討を命じられますが、
その頃には、軻比能は獏南に逃げ帰っていました。
軻比能を引き留められなかったのは私の力不足でしたが、
司馬懿は危うく後方を軻比能に抑えられる所だったのです。
これは、司馬懿の見通しが張郃より
遥かに甘かった事を意味しています」
郭嘉「ぷっ、大チョンボ寸前・・」
荀彧「あぶない、、運が良かったですね・・」
司馬懿「それは、む、むぐぐ!!!」
袁術「こいつ、、マジで運がいいんじゃのぅ」
もっとある! 張郃の提言を蹴り鹵城が要塞化
諸葛亮「その後、色々あり、私は鹵(ろ)城で守備を固める事にしました。
それを察知した張郃は、私が、そこで持久戦に入る事を見抜き
仲達に対して「奇兵で敵の後方を脅かすように」進言します
張郃は、後方を攪乱する事で鹵城の要塞建設の人員を
守備に裂いて、間接的に要塞の完成を遅らせようとしたのです
しかし、仲達は、そのまま全力で進軍すれば鹵城を落とせると
考えて、この提案を却下しました
これも、私にとっては、有難い事でした。
仲達がのんびりと近づいたおかげで、私は鹵城を
完全な要塞と化す事に成功したのです」
禰衡「鹵城は南北に山があり、籍水という川を
堰き止めて濠を巡らした堅牢な要塞のようですね」
kawauao「ふーん、なんだか、百戦錬磨の司馬懿の
イメージと違うねえ、ちょんぼ、ばっかりじゃん?」
諸葛亮「先ほども申しましたように、我が軍は、
私の発明した木牛のおかげで食糧に余裕がありました
さらに我が軍は、祁山の麦を刈り取り、
隴右の麦も刈り取り敵の糧食を奪いました
かくして魏軍は食糧に苦しみ、
補給を千里の彼方から求めるようになります。
おまけに魏兵は数が多いのに少数の蜀軍を攻めない
仲達の戦法を不可解に思い、日に日に不満が溜まり
士気が下がりました
そして、五月に、司馬懿はいよいよ、兵士の不満を無視できず、
張郃と共同で鹵城に攻撃を仕掛け、我が軍の魏延、高翔(こうしょう)、
呉班(ごはん)に大敗しました」
※スタジアム、大きくどよめく
Kawauso「え?ちょっと待って、
孔明は司馬懿に勝った事があるの?」
諸葛亮「はい、魏志に何と書いてあるかは知りませんが、
斬首3000名、鎧を5000領、弩を3100挺、
手に入れていますから、大勝利でしょう・・」
司馬懿「ぐぐ、、た、たかが局地戦の勝利ではないか!」
諸葛亮「その通り、、弱兵の蜀にとっては得難い勝利でした。
のんびり屋の仲達のお陰で、思わぬ勝ちを得ましたよ
ごちそうさま、はーーーっははは・・」
※白羽扇を振りながら高笑いをする孔明
司馬懿「む、、ムッキーーーー!!」
※顔色が真っ赤に変色する司馬懿
荀彧「こんなに爽やかに皮肉を言う人を見た事ない・・」
郭嘉「ぷっ!手の平司馬懿・・」
唖然、兵法のセオリーを無視して張郃を戦死させる司馬懿
諸葛亮「さて、第四次北伐は、お互いに我慢比べになりましたが、
途中長雨が続き、兵站を担当する李厳(りげん)が、順調に食糧を送るのが難しいと
伝言してきたので、私は対陣を断念して撤退を決意します。
ところが、ここで、司馬懿はチャンスとばかりに、張郃に追撃を命じます。
愚かなヤツです、私が撤退するのに何の備えもしないわけがないでしょうに・・
もちろん、張郃も私の意図を見抜いていまして、、
『敵を包囲したら、逃げ道を空けておけ、撤退する敵を追ってはいけない』
という孫子の一文を引いて、反対しますが、司馬懿は上司命令で追撃を強行。
私は、高台に弩兵を配置して、張郃を迎え撃ち、その矢が張郃の膝に命中し
その傷が元で張郃は戦死しています。
敵である私からすれば、仲達将軍、ナイスアシスト!!ですが、
魏から見れば、曹操時代から活躍し軍略では仲達を上回る張郃将軍を失ったのは、、
どれだけ贔屓目に見ても、仲達の大チョンボですねェ」
司馬懿「グギギギギ!!!」
諸葛亮「おや?どうしました、普段は能弁な仲達殿が、
先ほどから、擬音しか発していませんが、ハッハッハ」
※頭からドカーンと煙を噴き上げる司馬懿
袁術「なんじゃ!なんじゃ!こいつ、爆発とかせんだろうな?」
※陸遜を盾にして、背後に隠れる卑怯な袁術
孔明、遂に、司馬懿にトドメか?
ナレーション:おおっと!これは再び番狂わせ、周瑜を打倒した司馬懿が、
孔明の口撃で一方的に反論も出来ず、追い込まれているッ!
まさか、このままプライドを崩壊させられ、医務室送りになるのか?
スタジアムの蜀の応援団もヒートアップだ
諸葛亮「しかし、そもそも、、仲達が、こんなにチョンボばかりするのは、
少し不思議です、これ以前に孫呉を撃退した頃には、張郃とコンビで、
呉将の劉阿(りゅうあ)を撃破していて意見対立もないからです。
それが、どうして、北伐では、こんなにチョンボが目立つのでしょうか?
これはつまり、仲達が、張郃をわ・・・・」
※孔明のスマホから呼び出し音が流れる
諸葛亮: ピッ!「はいはい!諸葛亮です、、」
※軍師一同「出るなァァァァ!!!」
諸葛亮「え?交易の取り分で、南蛮の諸王と揉めている・・
弱りましたねェ、孟獲(もうかく)、あなたは、それは済んだと昨日、、
はァ、仕方ありませんねェ、、それも込みで、
今から、少し、話しましょうか、、
こちらから、かけ直しますから、待機していなさい」
※孔明、スマホの電話を一旦終了
諸葛亮「すみません、5分程、席をはずしますね
アデュー!!」
※スタジアム、ズッコケ大爆発!
司馬懿「な、、な、、なんなんだ アイツは、
一番、遊び半分なのは、あいつじゃないのか?」
Kawauso「び、びっくりした・・」
荀彧「あ、、ああ言うの、アリなんですか?」
※ズレたメガネを直しながら、荀彧が起き上る
Kawauso「ありも何も・・起きちゃったからなぁ」
郭嘉「孔明、面白い ぷぷっ」
陸遜「孔明さん、、自由すぎる、、
僕では敵わないよォ・・」
※頭を抱えている陸遜
ナレーション:オーマイガッ!信じラレナーイ
司馬懿を医務室送り寸前まで追い詰めていた孔明、
いきなり、鳴り始めたスマホに出て、一時スタジアム離脱ッ!
これも、司馬懿の強運なのか?
しかし、仕事を受けている以上、拘束時間内は、
朝まで三国志に集中して欲しいものですねっ!
という事で一旦CМに入りまーす。
【CM】「朝まで三国志 最強のワルは誰だ?」の電子書籍
朝まで三国志は、2015年の8月に、はじさんのブログ上で、
夜中に随時更新された記事で、全部で13話あり原稿用紙75枚と
かなりボリュームがあるものです。
いまでも根強いアクセスがあり
曹操(そうそう)、劉備(りゅうび)、袁術(えんじゅつ)、劉表(りゅうひょう)
陶謙(とうけん)、呂布(りょふ)、董卓(とうたく)、禰衡(でいこう)、公孫サンが、
三国志で一番のワルを決める為に、時には協力し、時には罵り合い、
コミカルなドタバタ劇を繰り広げる、知的で楽しいエンタメ小説です。
つづく(第9部 26日(日) 02時00分配信開始)
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