蒋琬(しょうえん)って皆さん知っていますか。
かなりマイナーで知っている人は少ないと思います。
ですが、彼は孔明(こうめい)から直々に後継者に任命されたすごい人物なのです。
この記事の目次
劉備に激怒される
蒋琬は、劉備(りゅうび)が荊州を領地にした際に、仕えることになります。
その後、劉備が蜀へ入ると蒋琬も共に付き従い、広都県の県長の役職に任命されます。
しかし彼は、ろくに仕事もしないで、酒ばかり飲んでおりました。
劉備がある日、蒋琬が県長を行っている広都県を訪れてみると、彼は仕事もせず、酒を飲んで泥酔しておりました。
この姿を見た劉備は激怒
劉備は、彼のこの姿を見て激怒し、処刑しようとします。
しかし諸葛孔明が劉備をなだめ、彼は処刑されるのを免れ、県長の職を辞める事になります。
蒋琬はその後、再び県令の職に任命され、勤勉に職務を全うします。
劉備が漢中王になると尚書郎(政権の文章起草官)に任命され、劉備からの信頼を得る事になります。
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孔明時代に次世代の人材として期待される
劉備が亡くなり、劉禅(りゅうぜん)が蜀の二代目・皇帝となります。
諸葛孔明が丞相に任命され、丞相府を開く事になります。
蒋琬は孔明から東曹掾(人材登用の仕事)に任命されます。
その後、すぐに昇進し参軍となります。
蒋琬は、孔明が魏を討つべく北伐を開始すると、
蜀の首都・成都で孔明の代わりに蜀の軍事や政治を司る重要な役目を果たすことになります。
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成都での留守居役の仕事を完璧に務める
蒋琬は、成都で異変を起こさずしっかりと蜀の政権を治め、
北伐中の軍勢には補給を滞らせる事無く行い、成都での留守居役の仕事を完璧に務め上げます。
孔明が北伐から帰国し、この事を伝え聞くと、
内密に劉禅に上表を行い「もし、私が亡くなったら蒋琬に蜀の軍事・政治を任せるべきです」と伝えています。
孔明から次世代の政権を担う人材として期待を受けた数少ない人物です。
その後孔明は、再び北伐に出陣しますが、
五丈原で魏軍と対陣中に危篤状態に陥り、そのまま帰らぬ人となってしまうのです。
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国のトップとなる
蒋琬は、孔明の遺言により、蜀の二代目トップとなります。
孔明が亡くなったことで、蜀の臣は動揺しますが、彼は全く動揺する事無く、
堂々と蜀の今後の方針を示し、蜀の臣を安心させます。
また彼の優れた政治手腕で、北伐を行った事で国力を低下させている国を癒すべく、
民の生産力を増加させる案を実行し、民を安心させ、動揺を抑えることに成功します。
彼は、蜀の臣や民の動揺が収まったことを確認すると、魏を討つべく北伐の計画を立案します。
孔明は漢中から北上していく作戦を行っていたが、この作戦は成功する事がなかった。
そのため、蜀の近くを流れる漢水を利用して、魏の領土を攻撃する案を提案します。
この作戦は、退却時の困難や彼の健康が危ぶまれて、作戦は中止になったのです。
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姜維が孔明の意志を継いで北伐を行う
その後、姜維(きょうい)を雍州刺史に任命し、彼に北伐を行わせます。
蒋琬自身は、後方の軍事基地・涪(ふう)にとどまり、作戦を指揮します。
蒋琬は、北伐作戦の指揮を執っていましたが、
前々から悩まされていた持病が重くなり、亡くなってしまうのです。
三国志ライター黒田廉の独り言
孔明から「社稷之臣(国家を支える臣)」と称された三人の内の一人です。
と共に四人は蜀の四相と称されております。
彼の政治は自分を批判する者や礼を失している者でも、
私情を絡めて政治や刑罰を行うことなく、常に公正明大であったそうです。
三国志の作者である陳寿(ちんじゅ)も「小さな政治を任すことはできないが、
万事において威厳があり、大きな土地を統治することのできる人物である」と
蒋琬を評している程の人物でありました。
今回はこれでおしまいにゃ。
次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。
それじゃまたにゃ~♪
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この記事を書いた人:黒田廉(くろだれん)
■自己紹介:
三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。
何か一言:好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。