大人気の春秋戦国漫画、キングダム、現在の漫画の進捗状況では、
紀元前236年、桓騎(かんき)軍に合流した信(しん)の五千人隊が
黒羊丘で、趙の慶舎(けいしゃ)、紀彗(きけい)とぶつかっている真っ最中です。
まだ、秦の天下統一までは、15年が残っていて六国はいまだ健在、という所ですが、
では、この後キングダムはどうなるのでしょう、大胆予想します。
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この記事の目次
- 予想1 技術者鄭国がスパイとばれて、逐客令が発令されるよ
- 予想2 秦王政が韓非子(かんぴし)ラブになるよ・・
- 予想3 韓非は野心家で、秦で出世したいと考えるよ・・
- 予想4 李斯が、韓非に危機意識を持ち、これを殺害するよ
- 予想5 桓騎将軍が、李牧に負けて亡命するよ!
- 予想6 李斯の提言で、六カ国の切り崩しが始まるよ。
- 予想7 皆んな大好き 騰(とう)が六国の韓を滅ぼすよ!
- 予想8 王翦(おうせん)、羌瘣(きょうかい)が趙を滅ぼすよ!
- 予想9 荊軻が登場して、政はあたふたするよ!
- 予想10 信が、殺された河了貂(かりょうてん)の仇を討つよ!
- 予想11 王賁(おうほん)が負けずに魏を滅ぼすよ!
- 予想12 大将軍になった信と蒙恬、楚の項燕大将軍に負けるよ!
- 予想13 王翦と蒙武(もうぶ)が項燕を撃破し、楚を滅ぼす
- 予想14 悲劇、昌平君、秦を裏切り、項燕に加勢する
- 予想15 信、蒙恬、王賁、斉を滅ぼし、中華統一なる!
- 予想 16 王賁、蒙恬、信のその後・・(妄想)
- 春秋戦国ライター kawausoの独り言
予想1 技術者鄭国がスパイとばれて、逐客令が発令されるよ
加冠の儀を終えて、晴れて秦王として勢力を奮えるようになった、
秦王政、そんな折り、秦で治水工事の指揮を取っていた鄭国(ていこく)という男が、
実は、韓のスパイで、秦の国力をすり減らそうと派遣されていた事が発覚。
本来なら、問答無用で殺される所ですが、鄭国は、命懸けで、
「私は、韓のスパイだが、土木技術者としての腕は本物です。
この鄭国渠(ていこくきょ)が出来れば、秦の国力は今よりも増します」と発言。
政は、鄭国を許して、治水工事を継続させます。
しかし、鄭国の件や以前の呂不韋(りょふい)の件で、他所者への不信感が
増大した秦では、他国人を追放すべしという声が高まります。
政は、内心ではその声に反対ですが、(政自身が趙で生まれているので)
声を抑える事が出来ず、逐客令(ちくきゃくれい)を出してしまいます。
ですが、元は楚の人間で、逐客令が出ると、国外追放になる
元、呂不偉四柱の李斯(りし)が、これに猛反発します。
李斯「元々、秦は他所者を積極的に受け入れて発展した国ですぞ。
商軮(しょうおう)、張儀(ちょうぎ)、范雎(はんしょ)、
いずれも他所者でしたが、秦に尽くしました。
それを忘れるべきではありません」
秦王政は、李斯の堂々とした意見に感心して、以後、
呂不偉の配下だった彼を重臣に取り立てます。
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予想2 秦王政が韓非子(かんぴし)ラブになるよ・・
スパイを送り込んだ事がばれた、韓は、より立場が危うくなります。
秦では、うわべだけは服従しているふりをしている韓を滅ぼして、
秦の郡県にしようという声が上がってきます。
そんな頃、秦王政は、とある書物に心を奪われていました。
その作者は、韓非という人物でしたが、政は心酔してしまい、
「この韓非先生に会えたら、余は死んでも悔いはない」
と口々に側近に漏らしていました。
すると、韓非がまだ存命で、韓にいると側近が語ります。
(大予想、側近とは、年取ってて、物識りの昌文君辺りだと思う)
政は喜んで、是非会えないか?と思い、韓に対して、
韓非を挨拶に立てるように使者を派遣するのです。
予想3 韓非は野心家で、秦で出世したいと考えるよ・・
韓では、秦から韓非を出せと言われたので、何事かと思いますが、
鄭国の件がばれているので、文句も言わず、王族の韓非を使者にします。
実は、韓非は、韓の政治を改革しようと頑張っていましたが、
意見は一つも採用されず、絶望している最中でした。
「秦王が俺を呼ぶという事は、俺の著作に興味を持ったからに違いない・・
俺はそのまま秦に行き、秦王に仕えて俺の理想を政治に反映しよう」
でも、韓非子には、致命的な欠点がありました。
彼は、書物では激烈な天才ですが、吃音(きつおん)が酷く、
人前では、ろくに意見が表明できない人だったのです。
政は、書物通りの堂々とした人が来ると期待していましたが、
実際に来たのは、小柄な、発言がよく聞き取れない人物でした。
政「ああ、そうか、うん、よくいらっしゃられた、、
さて、、暫く、秦に滞在して、旅の疲れを落されよ」
韓非は、それでも必死に、自分を売り込んだのですが、、
通訳官も、「??」となるような、激しい吃音なので、
その気持ちは秦王政には余り伝わりませんでした。
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予想4 李斯が、韓非に危機意識を持ち、これを殺害するよ
ところが、かつて、荀子(じゅんし)の門で、同級生だった李斯は、
韓非が秦王政に寵愛されていると聞くと、強い危機意識を持ちます。
李斯の才能は、韓非の半分もなく、韓非が吃音を乗り越えて、
政と深く話せば、自分は無用になると悟ったからです。
そこで、李斯は重臣の姚賈(ようか)と謀り、韓非を牢獄に落して、
さらに、秦王が毒薬を下賜したと偽って、韓非を自殺させました。
予想5 桓騎将軍が、李牧に負けて亡命するよ!
さて、黒羊丘の戦いでも、主要な働きをする桓騎(かんき)ですが、
この戦いでは、慶舎(けいしゃ)も紀彗(きけい)も打ち破ります。
ここでは、楊端和(ようたんわ)や王翦(おうせん)と協力して、
趙の9つの城を落したという事になっています。
次に、紀元前234年、桓騎は、再び趙の平陽を攻めて、
趙将の扈輒(こちょう)を斬り、趙兵10万を斬る戦果を挙げました。
しかし、さらに翌年、紀元前233年、再び、趙を攻めた時に、
趙の三大天、李牧(りぼく)が出撃し桓騎を撃破しています。
桓騎は、戦国策では李牧に斬られたとされ、
史記には最後の記述がありませんが樊於期(はんおき)と名を変えて、
燕に亡命したという説もあります。
はじさんの予想では、この宜安の戦いで、軍師 河了貂が
戦死するという仮説を立てています。
理由は、後半の、信のこれからで説明しまーす。
予想6 李斯の提言で、六カ国の切り崩しが始まるよ。
紀元前230年、秦王政は、いよいよ本格的に六カ国の切り崩しに入っていきます。
歴史上は、尉繚(うつりょう)という兵法家が登用され、
各国に多額の賄賂を送って、六カ国の連携を断ち切るという事になっていますが、
そうでなくてもキングダムはキャラが多いので、
この切り崩し工作は恐らく、既に登場している李斯がやると思います。
公職から遠ざかっている趙高(ちょうこう)が、六国の後宮勢力の切り崩しに
暗躍して、秦王政の側近に上っていくかも知れません。
キングダムでは、秦の後宮は独自勢力とされていますから他国もそうでしょう。
そうなると表を買収する李斯と、後宮勢力を買収する宦官の趙高という、
ツートップで話が進むかも、、これは、予想ですが、案外当たるかも知れません。
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予想7 皆んな大好き 騰(とう)が六国の韓を滅ぼすよ!
秦王政が最初に標的にしたのは、六国では、最弱の韓です。
実はこの段階で、韓は、半分滅んだも同然で、
毎年、秦に貢物を差しだして命を繋いでいました。
韓はぶっちゃけ、メジャーな登場人物も、毒の専門家の
成恢(せいかい)将軍くらいで六国で一番パッとしませんよね?
ここから、楚漢戦争では、天才軍師張良が出るのが不思議です。
ここを、攻めたのが、皆んな大好き騰将軍です。
彼は、韓王安を捕虜にして、韓を滅ぼしました。
やったぜ、騰! 一番手柄です、ファルファル・・
でも、紀元前230年以後の記録が騰にはないので、、
もしかすると、韓攻略の途中で、戦死という結末が待っているのかも・・・
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予想8 王翦(おうせん)、羌瘣(きょうかい)が趙を滅ぼすよ!
紀元前228年、飛信隊のめちゃ強な美女、羌瘣が王翦(おうせん)と組んで、
李牧が殺された後の、趙を攻めて、幽繆王を捕えて趙を滅ぼしています。
王翦と羌瘣では、現在の漫画では、明らかに羌瘣が格下ですから、
紀元前228年には、対等になる位に出世している事になります。
もしかしたら、信より先に大将軍になってるかもよ、プププ・・
羌瘣の歴史上の出番はここで終わり、その後、どうなるのか?
宣言通り、信の嫁になって子供を産むのか、新しい目標を見つけるのか・・
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予想9 荊軻が登場して、政はあたふたするよ!
紀元前227年、これまで順風万帆だった秦王政に大ピンチが起きます。
六国の燕の公子、丹(たん)が放った刺客、荊軻(けいか)が秦から亡命した将軍、
樊於期(桓騎)の首と肥沃な督亢(とくこう)の土地の地図を手土産に
政に近づき、暗殺しようとする事件が起きるのです。
しかし、暗殺は失敗、荊軻は、怒った政にズタズタに切り刻まれて殺されます。
もちろん、燕もただでは済みませんでした。
翌年の紀元前226年、王翦と王賁の親子は、政の命令で燕討伐に向かいます。
二人は、燕の都、薊(けい)を落して、燕王喜(き)と、太子丹を
遼東半島に逃亡させます。
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予想10 信が、殺された河了貂(かりょうてん)の仇を討つよ!
この時、王翦、王賁と従軍していた信は、1000名の手勢で、
さらに燕王喜と太子丹を追いつめ、ついに遼東で太子丹を斬ります。
(城を包囲された燕王喜が、自ら、丹の首を差し出した説もある)
ここまでは史実ですが、キングダムでは、さらに演出がつきそうです。
私の予想では、太子丹は、趙との宜安の戦いで、河了貂を見殺しにして、
自分だけは逃げ、燕に亡命した桓騎を庇った憎い相手なので、
信は、これをどこまでも追い詰めて斬るという筋立てになると思います。
さらに、燕の太子丹を斬った功績で、秦王政は、信を大将軍に任命。
ここで、信は、河了貂の仇を討ち、多くの仲間の犠牲の果てに
漂(ひょう)との約束、大将軍への道を昇り詰めるのです。
・・・というのは、全くの妄想ですが、そうなるかも・・
予想11 王賁(おうほん)が負けずに魏を滅ぼすよ!
紀元前225年、信に手柄を立てられた王賁は、単独で魏を攻略します。
すでに李斯の策で弱体化していた魏は、黄河の水で魏の都、大梁を水攻めし
数カ月で陥落、魏王仮(か)は捕虜になり、魏は滅亡します。
自力だけで、魏を滅ぼしたのですから、王賁は遅くても、ここで、
大将軍昇進は確定でしょうね。
予想12 大将軍になった信と蒙恬、楚の項燕大将軍に負けるよ!
王賁(おうはん)が大手柄を立てた事で、大人になっても落ち着きがない信は慌てます。
大将軍になった信のもうひとつの目的、それは政と共に、
この中華を秦の旗の下に統一する事だからです。
紀元前225年、秦王政は、最大のライバル、楚の討伐を決意します。
そこで、最初に大将軍である王翦に必要兵力を聞くと60万と答えます。
すると、信が、「俺なら、その3分の1でやってやるぜ」と大見栄を切ります。
政は、信は軽率な事を言ったと思いますが、王翦は、一歩下がり、
「流石は大将軍、李信、私のような老いぼれは、もうお役御免ですな」
とか何とか言いながら、任務を信に譲ります。
政は、信は軽率な事をしたと思いますが、すでに王翦が辞退している以上は
信に楚討伐を任すよりほかになくなります。
秦王政は、王命で軽率な信に、蒙恬(もうてん)を副官につけます。
二人は、楚に入ると連戦連勝しますが、それは楚の大将軍、項燕(こうえん)の罠でした。
三日三晩、項燕は、信と蒙恬を追い続け、油断した秦軍を撃破、
二人は、七人の将校と、20万の大軍の殆ど失う大敗北を喫します。
ここで、恐らく、かつて信と一騎打ちした、項燕の息子、
項翼(こうよく)が登場し、戦勝に沸き上がる項燕の本陣に、
5歳になった長男を連れて、やってきます。
恐ろしい、項燕の形相を見ても、眉も動かさない、
この肝の据わった少年こそ、後の西楚の覇王 項羽(こうう)です。
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予想13 王翦と蒙武(もうぶ)が項燕を撃破し、楚を滅ぼす
信と蒙恬の失敗で、楚の項燕は、秦まで攻めこみますが、ここで、
王翦は登場し、60万の兵力で、函谷関に籠城して防ぎます。
この時には、蒙武が副官として、参加しています。
王翦は、項燕が疲れて退却を始めた時を狙って攻勢に移り、
楚軍を撃破し、さらに、楚の領土に攻め入り、楚王負芻(ふすう)を捕えました。
ここで、事実上、楚は滅亡します。
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予想14 悲劇、昌平君、秦を裏切り、項燕に加勢する
紀元前223年、それまで、秦を支えていた昌平君は、秦を裏切り
項燕の誘いで、淮南で楚王に即位して、秦に反旗を翻します。
秦王政は、止むなく、蒙武、王翦に命令して、これを攻撃させます。
項燕は自殺、昌平君は戦死しました。
予想15 信、蒙恬、王賁、斉を滅ぼし、中華統一なる!
紀元前221年、最後に残った斉に、信と蒙恬、王賁の次代の秦を
担う3人の大将軍が進撃します。
しかし、斉は、内部崩壊しており秦の工作により戦わずして降伏。
最後の最期は、血を流さずに、戦争を終わらせます。
ここに、秦王政と信の幼い頃からの夢だった中華統一が成ります。
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予想 16 王賁、蒙恬、信のその後・・(妄想)
さて、天下統一が成った、喜びも束の間、始皇帝になった政には、
中華の政治体制を改編するという大仕事が横たわります。
それから、始皇帝の周囲には、かつての将軍達ではなく、
文官の李斯や、宦官の趙高のような人間が集まるようになります。
かつて、王騎がつまらない時代と称した、武将と武将の
命の駆け引きのない権謀術数の時代が、やってきたのです。
紀元前220年、大戦争が終結したばかりにも関わらず、
始皇帝は、全国の富豪を強引に秦の帝都、咸陽に集めたり、
お金が掛かる大巡幸を開始したり万里の長城を築いたり、馬鹿デカイ宮殿、
阿房宮を建造したり自分の墓である驪山陵の規模を大きくしたりします。
侯に列せられた信は、大きな屋敷で武官貴族として暮らすようになりますが、
その頃から、始皇帝が大きく変わりはじめた事を知ります。
そして、重税と労役に苦しめられる民を見て、信は自分達が命を賭けて
やってきた事は何だったのか?と大きな疑問にとらわれるようになります。
蒙恬は、始皇帝の子、扶蘇(ふそ)を補佐して、北方のオルドスへ去り、
王賁とも疎遠になりました。
始皇帝と昔話をしようとしても、毎日激務に追われる始皇帝とは、
数分も面会する事はかないません。
昔話を出来る相手は、妻になった羌瘣、たまにやってくる尾平のような
自分のかつての部下だけになります。
始皇帝の何度目かの巡幸の行列が、咸陽に戻って来た時の事、、
初老を迎えた信は、小高い丘の上に、一人の旅の青年を見つけました。
彼こそは、後に秦を滅ぼして、400年続く漢帝国を樹立する劉邦(りゅうほう)です。
もちろん、信も劉邦も、この時、そんな事は夢にも思いません。
劉邦「かぁーっ立派なもんだな、、男として生まれたらあんな風になりてぇや」
信は、伸びやかで爽やかな声にひかれ、劉邦の側に近寄りました。
見るからに、田舎臭い姿ですが、その澄んだ大きな瞳は、
どことなく、大昔に見た、政の瞳に似ていました。
信「お主、男として生まれたら、皇帝になりたいか?」
信が呼びかけると、青年は、少しも動ぜずに言います。
劉邦「おう、、なれるもんならな、、立派だもんなぁ」
信「なれるとも、諦めなければ、俺達が昔、そうだったように」
劉邦「へ?なんか言ったかぃ?」
信「はっは・・これからは、お前達の時代だと言う事だ・・」
信は、僅かに口元に微笑みを浮かべていました。
春秋戦国ライター kawausoの独り言
アフターキングダムと題して、漫画キングダムの現在から、
始皇帝の天下統一までを、史実と漫画の展開予想と妄想を組み合わせて
執筆してみました。
さて、ここで書かれた内のどれくらいが的中するのでしょうか?
kawausoとしては、宦官、趙高の返り咲きは、当たるような気がします。